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逆カルチャーショック
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     by 藤井郷子

    日本に生活の拠点を移し活動する為に、8月中旬帰国した。
    1993年に渡米してからも、年2回程のペースで演奏する為帰国はしていた ので、日本の近況はそれなりに理解しているつもりでいた。それでも、どうし てどうして毎日フレッシュな驚きの連続だ。

    ニューヨークから成田まで直行便で着き、1番最初に驚くのは、いつもの事な がらその湿度の違いだ。何回往復しても、いきなり風呂場に着いたのではない かと感じる様な多湿ぶりに慣れる事はできない。湿度の様な気候風土は、音楽 等あらゆる文化に大きな影響を与える。東京の多湿な気候は、ピアノの様な洋 楽器を鳴らすのに最適とは言えないし、湿度のせいで輪郭がぼんやりと見える 為、日本画や水墨画の様な微妙な色あいの絵画が生まれたのだろう。実際、空 や景色、建物や人物等、ニューヨークではくっきり見えていた物が東京ではか すんで見える。ニューヨークで1ヶ月前まではいていた、真っ白だと思ってい た外出用のコットンパンツが、東京では黄ばんで見えてみすぼらしい。

    連日、引っ越しや、役所の手続きに追われる中も、驚く事は山程ある。日本の セールスマンや小売店の店員は、心配になるほど低姿勢でていねいだ。あまり の低姿勢ぶりに、この人ストレスたまって病気になるか、お酒を飲んで暴れる のではないかと思う程だ。アメリカでは堂々としている事が、どんな立場の人 でも大切と思われているせいか、売る立場の人でもそこまで低姿勢にはならな い。ガソリンスタンドでは店員がどこでも皆走ってサービスをする。これも驚 きだ。アメリカのガソリンスタンドで店員が走っているのを見た事はただの一 度もない。他の人にサービスしている時に話しかけでもしたら、人を待つ余裕 もないのかと逆になじられる位だ。時々、チェーンのファミリーレストラン等 でマニュアル通りの心のないサービスを受けるが、それ以外は日本の気のきい た、こまやかなサービスは、久々に接すると感動すらする。

    他にも新鮮な事はたくさんあるが、この一ヵ月でのベストワンは運転免許更新 だ。本来、事務的な手続きのはずの免許更新の講習がまるで人情に訴えかける 浪速節なのだ。講師は50代前半の女性、警察特有のかたーい雰囲気、こわー い感じで、話す事は事故を起こした場合の被害者、加害者の悲劇。説教されて いる様な感じで、思わずとりあえず謝ってしまいたくなる。アメリカで結婚し 生活している友人が、帰国した際に期限切れした免許を更新する為、講習を受 けた時の話しを思い出した。彼女はウッカリして忘れて期限切れしたわけでは ないし、その時入院をしていたが為に期限切れ更新をした人もいたらしい。免 許センターでの講師は、各々の理由も考慮せずに『あなた達の様な人がいるか ら、事故がなくならないんだ』と高圧的になじったらしい。もしそんな事をア メリカで言ったら、皆だまっているとは思えない。日本人は我慢強い。

    4年前に比べると、物価も安くなり住みやすくなっている日本。私の逆カル チャーショックは、もうしばらく続きそうだ。

    | エッセイ by 藤井郷子 | 14:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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