Montalvo 1『レジデンシープログラム』
- 2011.01.17 Monday
- 02:18
by 藤井郷子
2011年の年明け早々、1月5日からアメリカカリフォルニアのサンフランシスコ南、車で一時間ほどの所、シリコンバレー近隣のサラトガという町にあるモンタルヴォ・アーツ・センターに来ている。ここでレジデンシーとして2月1日まで制作(私の場合は作曲)に専念するという招聘を受けた。レジデンシーというのは、いわば客員のようなものらしい。
モンタルヴォ・アーツ・センターはサラトガの町から歩いて25分ほど、山の中腹に位置する。その辺り一帯、昔ゴールドラッシュで成功し、サンフランシスコ最年少市長だった人の土地だったらしいが、今は高級住宅地のエリア、モンタルヴォ・アーツ・センターのエリア、そして、山頂にかけては山歩きを楽しむハイキングトレイルとして利用されている。
演奏旅行としては、よく知らない町を訪れるが、レジデンシーというのは、私もはじめて。とても面白い体験をさせてもらっている。どうして、ここにいるのか....。話は2年以上前にさかのぼる。2008年10月にモンタルヴォ・アーツ・センターより一通のメールを受け取った。「ベイ・エリア(サンフランシスコ周辺)の芸術家、音楽家により、モンタルヴォ・アーツ・センターのレジデンシーにノミネートされました。参加をご希望されるようでしたら、11月中に資料をプロフィール、作品等の資料を揃えてお送り下さい。」というような内容。そもそもモンタルヴォ・アーツ・センターなんて知らなかったから、何やら怪しいメールなのではないかと思った。メールを受け取った時、ちょうどベイ・エリアのテナープレーヤー、ラリー・オックスのバンドでアメリカツアー中だったので、ラリーに「これってなーに?」ってメールを見せた。ラリーはモンタルヴォの事を知っていて、どういうプログラムなのか説明してくれた。とはいえ、説明されても今ひとつよくわからない。まあ、こういうのは、体験しない限りはわからないものだ。とにかく資料を送ってみよう。5ヶ月後、忘れた頃に「おめでとうございます。審査の結果、レジデンシープログラム参加が決定しました。」という知らせが郵便で届いた。それが、今回ここにいるきっかけ。
1月中旬の一番寒い時期でも、ここは昼間は15度くらいのマイルドな気候。大きな窓には野生の鹿も顔をのぞかせる。
東京は、連日0度とか、マイナス1度とか・・・・・・。「ペンギン男」の私でさえ、遺憾ながら暖房を入れています。。。