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なんでもかんでも

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2015年Kaze 北米ツアー-4
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    5/26
    待望のオフ。のんびりと起きて、ポーチで食事。ジェーンとは20年来の友人で、私たちがニューヨークに住んでいた時は彼女がよく泊まりに来た。今では、2年に一回とかしか会わないけれど、そんなに会わなかったのが嘘のように、一緒にいるとくつろぐ。彼女が以前飼っていたジャスパーという猫は田村の大親友で、ジャスパーが昨年亡くなった時には、田村はジャスパーという曲を書いた。これは、昨年10月に東京オーケストラで録音したので、年内にはリリースできるかもしれない。今は、シェルターから新しい2匹の猫を受け入れて飼っている。朝ごはんを食べて、階下のこれまた友人のパーカッションのタキさん宅に泊まっているピーターとクリスチャンと連絡。みんなでランチに行こうという事になり、タキさんが最近見つけたブライトンのチャイニーズに繰り出す。ジェーンの彼氏のドラムのグラントも一緒で総勢7人。食後はもちろんエスプレッソ。でもって、みんなでホールフーズマーケットに夜のBBQの買い出しに。このオーガニックマーケットは、その品質と品数で圧倒的。タキさんが、買い物をして、私たちはそのお手伝い。もどって、のんびり。夜8時には、料理の達人、タキさんのスペシャルBBQとサラダ。豚肉の下味の絶妙な事、サラダのドレッシングに柚子胡椒をきかせるセンス、本当においしかった。こんなおいしいBBQ、なかなか食べられません。気がついたら、夜中の12時半。ツアーの疲れがすっかりとれるオフでした。
     
    5/27
    朝11時、ジェーンの車で空港へ。ジェーンはプリウスに乗っていて、今回カナダのプリウスのタクシー1台に全ての荷物が楽々はいったので、大丈夫、と思っていたら、プリウスは4つくらいサイズが違うのがあるらしい。結局、後部座席の3人の膝の上と足元にキャリーバッグをふたつ積む。そうか、ちいさいタクシーでもこうすれば、1台で行ける、なんて話しながらローガン空港に。空港でチェックインし、なんとクリスチャンがタキさん宅の鍵を持ってきてしまった事に気がつく。電話したら、どうせコピーだから、捨てちゃっていいよ、という事で、ほっとする。喫煙者ふたりは、搭乗前の大事な一服。セキュリティー通過後にゲート近くのレストランでランチ。隣の席の人が面白いビールを飲んでいる。ビールにブルーベリーが入っている。ピーターにすすめて、私もちょっと飲んでみる。ブルーベリーのフレーバーがしっかり効いていて、なかなかおいしい。ジェットブルー航空でボルティモアまで1時間半。私の隣の席の女性がものすごい大柄で、肘掛もさげられないくらいこちらにはみ出している。私は比較的小柄なので、大丈夫だったが、大柄の人だったら座れなかっただろうというほどだった。ま、そんな環境でもしっかりと眠り、ボルティモアに到着。はじめてのボルティモアだ。数週間前の暴動はすっかり収まっていて、整然としたかんじの街だ。夜のコンサートは、クラブというよりは、コンサートサロン、開演前にすぐ隣の「天天」というラーメン屋さんで味噌ラーメン。海外でのラーメン、ここ数年で劇的にレベルが上がった。ここの店も、入るなりに「いらっしゃ〜い」という威勢のいい声の割には日本人がひとりも働いていなくてちょっと不安だったが、けっこうおいしくてびっくりコンサートは熱心な人たちが聴きにきてくれて、部屋の鳴りもよく、気持ちよく演奏させてもらった。演奏後は、いつものように、ビールで乾杯。ホテルの前まで行って、もうちょっと飲みたいから飲みに行かない?という若い二人とバイバイして、私たちはさっさと部屋に帰り、休む。
     
    5/28
    今日もけっこうややこしい移動だ。朝はホテルで朝食。今回は宿が提供される仕事ばかりではなく、こちらで安ホテルをブックしたために、朝食にはアメリカカナダの安ホテルに必ずある、ワッフル焼き機がある。日本のたこ焼き機のような感じだ。2分半で焼けるし、材料は小麦粉を溶いただけだから、きっと安価に違いない。今回のツアーではワッフルはもうたくさんというくらい食べました。朝9時半にロビーに集合、ホテルから1分の無料バスのストップから電車の駅までバスで15分。そこから、歩いて5分でニューヨークに行くバス停。悪い経験もあるし、悪名高いグレイハウンドを避けて、ボルトバスをブックしたはずなのに、なぜかグレイハウンドのバス!でも、運転手はボルトバスにようこそ、と言っている。どうも、グレイハウンドが買収したのか?!でも、バスはwifiもとんでいて、快適。3時間でニューヨークに着く。そこから、歩いて10分、まずはランチ休憩。さらに歩いて5分、Avisのレンタカーオフィスに。以前よく宿泊していたペンシルバニアホテル近所だ。車をピックアップして、今夜の会場、ダウンタウンミュージックギャラリーに向かう。ここは、レコードのプロ、ブルースが20年以上やっているCDストア。昔は、どこのレコード店にも音楽にやたらに詳しくてなんでも知っている人が働いていた。インターネット普及前は、そういう店に行って、情報を得た。彼はそんな人だ。彼の店は私が知っているだけで2回移転し、今はチャイナタウンにある。車を駐車し、荷物を降ろし、まずはコーヒー休憩。私はピアノがないので、今夜は演奏しない。気が楽だ。店にドラムをセッティングしていると、だんだんお客さんがやってくる。みんなブルースの情報で音楽を聴いているような、ここの店の顧客。なんと、ボストンの友人のえりちゃんのお嬢さんのルビーちゃんも来てくれた。彼女は大学がコロンビアユニバーシティーで、アパートは近所とのこと。KAZEマイナスSatoko、素晴らしかったです。楽曲は一切やらずに、インプロで50分。満員のお客さんを魅了しました。店にカバンや楽器などの荷物を預けて近所で夕食。夕食後は車で今夜の宿泊先、コネチカットのミルフォードまで走る。3日前と同様、レンタカーでニューヨークから北に向かう。行ったり来たりのツアーだ。ミルフォードのモテルは、マンハッタンでは考えられない安さ、広さ、快適さで、車で2時間走る価値はある。明日は8時半出発だから、さっさと寝る。
     
    5/29
    朝8時半の出発は、途中友人のえりちゃん宅に寄り、手作りランチをご馳走になるためだ。2週間近くツアーしていると、外食にはほとほとうんざりしてくる。えりちゃんの手料理は絶品なので、早起きなんか厭わない。運転はピーター、ほかは全員ぐっすり。途中工事渋滞もあったが、無事に予定通り11時に到着。午後はピアノの生徒が来てレッスンで忙しいのに、手間をかけた料理、ちらし寿司、ムール貝の味噌汁、ビーフのバルサミコ煮、かぼちゃの煮付け、イカともずくとトマトの和え物、どれも絶品でした!2時間で、ほとんど食い逃げ状態で失礼する。ここからポートランドまでは1時間半はかかる。電話で車の返却場所まで、迎えにきてもらうことを今夜の主催者のポールに伝える。ランチ後の眠たい時間の運転はクリスチャン。ポールと彼の友人のデイブとは、2年ぶりの再会。ポールの家に行き、みんなでコーヒーを飲んでくつろぐ。地下ではポールの息子のジェイクがバンドのリハーサル中。ポールはメインで長年ミュージックキャンプを開催してきて、多くの優秀なミュージシャンを輩出。多くの音楽家に慕われている。夕方、ホテルにチェックイン後、会場の教会に向かう。PAなしの生音だから、セッティングだけ完了すれば準備万端。実はこの晩、とんでもないことが起きた。2セットの演奏だったが、2セット目の一曲目は40分以上かかる田村の楽曲、インスピレーション。これは、インプロを主体にし構成が決められている楽曲なので、どんな展開になるのかは演奏のたびに違う。この晩は、かなり最後が盛り上がり、ピアノもがんがんいっていた。一瞬何が起きたかわからなかったが、ピアノのふたが落ちた!!この晩は小ぶりのスタインウェイのグランドだったが、ふたを本体と繋げている左側の蝶番のひとつのピンがはずれ、もうひとつの蝶番のピンが重さに耐えられずにまがり、ふたを本体の上部に支えている右側のスティックに歪んだ力がかかり、スティックの本体とのジョイントが曲がってしまい、大きな音をあげて、ふたがピアノ本体に落ちてきたのだ。私は、けっこうピアノ内部に手を伸ばし、弦をはじいたりする内部演奏をするのだが、幸運なことにこの時は鍵盤を弾いていて、けがはしなかった。一瞬何が起きたかわからず、共演者もすぐには理解できなかったようだ。ピアノを弾き始めて52年になるが、こんなことははじめて。この日の最後の曲はピアノのふたをそのままにして、演奏した。それにしてもびっくりした。
     
    5/30
    朝7時半にポールが迎えに来てくれて、空港に向かう。今夜は、今回のツアーの最後のオタワでの公演。
    ヨーロッパ、北米、日本を行き来していると、それぞれのいいなと思えるところと、妙だと思えるところが浮き彫りになってくる。アメリカとカナダの素晴らしいところは整然と列を作れるところ。空港でもホテルでもトイレでもスーパーでも。日本もきちんとしているが、20年前はけっこうむちゃくちゃだった。もっと前は、電車のあいている席にホームから荷物を放り投げて席をとるなんている凄技もあった。実はヨーロッパはかなりルーズ。マナーが悪いというよりは、みんなリラックスしていて、厳密にだれが先とかこだわらない。のんびりしているというか。こちらが、急いでいる時とかは、けっこういらつく。アメリカ、カナダの妙なところは、冷房の効かせすぎ。冷蔵庫状態にする。2年前の夏、ポートランドのホテルで冷房をがんがん効かせ、ロビーでファイアープレースで火を焚いているというとんでもないのを見た。燃料費が安いせいか、節約の観念もないのかもしれない。飛行機も北米の航空会社の時は、厚着をしていかないとひどい目に合う。でも、アメリカとカナダを一緒に語るのもちょっと雑かもしれない。メンタリティーは全然違うし、アメリカでも西と東、南部、どこも別の国みたいに雰囲気が違う。カナダもケベックは別の国のようだ。
    ポートランドから北西に向かえばすぐのはずのオタワ。安い航空券では、一旦南に向かいニューヨークまで行く。完全に逆方向だ。まあ、この程度の距離ならまだいいが、時々とんでもない迂回をさせられることがある。燃料代ははるかにかかると思うが、なぜか遠回りの方が安いことがよくある。物の値段というのは謎だ。ニューヨークからオタワに向かう。オタワの仕事は、今までの仕事とはちょっと毛色の違う仕事。音楽業界のコンファレンスでの演奏だ。空港から迎えの車でホテルに向かう、ホテルの前で2年前にシカゴジャズフェスティバルで共演したトランペッターのコーレイ・ウイルケにばったり。彼も今夜別の会場で演奏するらしい。チェックイン後、会場に向かう。今夜の会場は普段はダンスするためのクラブ。メインではいっているのはDJという小屋で、私たちの普段の演奏場所とは全く雰囲気が違う。どうしてもグランドピアノが入れられないということで、今回はツアーでの仕事ということもあり、エレクトリックピアノを用意してもらった。正直、どんな演奏になるのか想像もできない。最近のエレクトリック・ピアノなんて、弾いたこともないし。サウンドチェックはまずまず。これなら、いつも演奏している楽曲もできるかもしれない。本番が始まったら、予想をはるかに超えて、楽しめた。エレクトリック・ピアノとはいえ、最近のものはプリセットでかなりの音色がはいっていて、ピアノの内部演奏同様の音もあった。もちろん、直接空気を振動させる生楽器とスピーカーを鳴らす電気楽器は全く別物だが、これはこれで面白かった。持参したCDTシャツもほぼ売れて、ツアー最終公演、無事終了。ビールで乾杯!お酒好きのピーターとクリスチャンはそれぞれビール3本にテキーラまで飲んで、みんなで上機嫌でホテルに戻る。お疲れ様でした!!
     
    5/31
    今回のツアーはフランスの2団体から助成金をもらってのツアーだった。そのお金の計算が大仕事。これは、(なぜか!)ピーターと私の仕事で、ふたりでお金の計算。
    16日間の大移動ツアー、だれも怪我も病気もせずに無事に終了。でも、この日の移動も大変。なにせオタワからトロントに1時間、トロントで4時間待ちトランジット、トロントからパリまで6時間半、パリでこれまた4時間待ちトランジット、で、パリからベルリンまで1時間半。貧乏人は辛い。
    合計21時間かけて、ベルリンにもどってきました。
    私たちは、ここで3泊したら、日本ツアー「西に行きます」に突入。こんな商業的でない音楽を演奏する仕事は、本当に物好きでないとできない。演奏したい熱意だけで、どこまででも行く。辛い旅程でも、演奏できれば幸せになってしまう。およそ、理解できない人には到底理解できない世界に住んでいるのかもしれない。理解されないかもしれないけれど、こんな生き方もありなんじゃないかと。
     
     
     
    | ツアー日記 | 08:11 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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