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なんでもかんでも

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北米ツアー2019春その2
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    by 藤井郷子

    Stone

    5/4(土)

    今日はストーンのレジデンシー最終日。明朝のフライトで次の公演地ロサンゼルスに飛ぶので、終演後はニューヨークのJFK空港近くのホテルに泊まる予定。つまり、11時のチェックアウトで、マンハッタンのホテルを出なくてはならない。朝ごはんは部屋で簡単にすまし、荷造りをして11時にチェックアウト、荷物はフロントに預けて、これから5時まで時間つぶし。まずはストーンの打ち上げがてら、ホテル近所にある私達にしては贅沢な地中海料理のレストランに行くことにした。でも、ランチは12時からなので、まずはホテル前のスターバックスで最初の時間つぶし。ランチにそなえて空腹にしていたいので、二人でコーヒーをシェア。申し訳ないなと思ったら、私達は良心的な方。お客さんの30%以上が、何も買わずに店内でネットを繋ぎくつろいでいる。マンハッタン内のスターバックスはトイレの鍵のコードもトイレのドアに貼ってあるので、結局誰でも利用できる。小一時間、メール送受信してから、レストランに向かう。前菜2品とエントリー一品にサイドディッシュをシェアすることにする。前菜は「ナスのザクロソース和え」と「えびのガーリック、シラントロ、オリーブオイル」、エントリーはトルコ料理の「キョフテ(トルコハンバーグ)」、サイドは「レバノンライス」どれも美味しかった。

    木曜日に歯医者さんで歯はどこもかけていないという診察だったが、その後、食事で衝撃のあった違和感のある歯で噛むと痛い。多分、歯にヒビが入ってしまったのではないかと感じている。とにかく帰国するまでは痛みが来ないで欲しい。左半分でしか噛めないわりには、毎食美味しくいただいている。美味しい大好物の「アサリピザ」でもしかすると歯を1、2本失うことになるかもしれない。ツアーに出ると事故はつきもの。でも、なぜか田村に事故が起きることは少ない。日頃の行いなのかなぁ。

    食後、ドラッグストアで少なくなった歯磨きを買うが、まだ3時。さらに後2時間潰さないと。ホテルの反対側にあるスターバックスに行く。ネットが繋がるのが助かる。ここも飲み物買わずにネットだけ繋いでいる人がたくさんいる。無料のネットカフェだ。

    ホテルのロビーに戻り、今日の共演者のアリスターと待ち合わせて、みんなでスーツケースをゴロゴロ転がしながら、徒歩で15分、ストーンに向かう。ストーンでの最終日の今日はアリスターと田村とのプロジェクト、キラキラのツアー初日でもある。シドニーからのアリスターは素晴らしいピアニストだが、このプロジェクトではローズピアノにエフェクターを駆使した演奏。このプロジェクトは公演地でそこのドラマーと一緒にカルテットとして演奏するので、毎回リハーサルが必要だ。今日のドラマーはアンドリュー・ドゥルーリー。彼とは20年近く知り合いだが、共演は初めて。今回のキラキラは3曲の新曲もあり、ドキドキワクワクハラハラ。やり慣れた3曲のレパートリーとアリスターの新曲1曲をリハーサルしている間に開場時間となってしまい、またまた近所の日本食グロッサリーで寿司弁当を買ってきて楽屋で夕飯。

    ストーン最終日のキラキラは、他のプロジェクトとはまた違う音楽で、気持ちよく楽しく演奏。お客さんにも大喜びしてもらって、レジデンシー無事終了。5日間続けて違うプロジェクトで演奏なんていう、盆と正月一緒の豪華な毎日の機会をくれた、ジョン・ゾーンに感謝。音楽家冥利に尽きます。

    アリスターが友人に借りたローズピアノは友人のケビンが車でニュージャージーに返しに行ってくれて、大助かり。私達はuberJFK空港近くのホテルに移動。夜10時にマンハッタンは大渋滞で、マンハッタン脱出するのに30分近くかかった。uberのドライバーによれば、10時に劇場が終了するから大渋滞するそうだ。uberはタクシーと違って、料金が最初から確定しているから安心して乗っていられる。ホテルにチェックインして部屋でベッドに入れたのが12時半。明日は5時半起床だから5時間は眠れる。さて、明日から移動移動のツアーの開始。

     

    5/5(日)

    5時半起床。二人とも無言で用意して、ロビーに。アリスターも一緒に6時の空港までのシャトルを待つ。ロビーに朝ごはんがあるが、とてもそんな気にはなれない。空港で預け入れ荷物をドロップしてゲートに。途中で朝ごはんを買いゲートで食べる。まだ半分寝ているので、後で機内で食べようと、朝ごはんも半分残す。ニューヨークからロサンゼルスまで6時間のフライト。大きな国だ。まあ、日本からのフライトに比べれば6時間なんてあっという間。私はいつものように搭乗したら爆睡。離陸知らずだ。我ながら驚くのは、飲み物サービスの時はしっかり目がさめる。ドメスティックなのに食事サービスがあった。さっきの朝食は食べる機会がない。寝たり起きたりしている間にロサンゼルスに到着。バッゲージクレームからニューイングランド音楽院時代の友人にfacebookでメッセージを送る。空港まで来るまで迎えにきてくれるという親切さで感謝感謝。アリスターと田村と3人で彼女の車でホテルに。まだ昼なのに部屋に入れて助かる。荷物を部屋に投げ込み、もう一人のニューイングランド音楽院時代の友人と5人で近くのメキシコレストランへ。ロサンゼルスだから、メキシコ料理は美味しい。しかもそのレストラン界隈はメキシコ情緒たっぷりの街並みで、いながらにして海外旅行!庭もある敷地に小さな家が点在していて、それぞれがダイニングルームというのも、なかなかいい感じ。しかも私たちでその家全部貸切状態。レストランオーナーのおばさんに「このポークが美味しいわよ〜。私が時間かけて作ったんだから」と言われ、それを注文。確かに全てきちんと作った手作りの味で満足。何と言ってもカリフォルニアの青い空と暖かさが一番のご馳走。食後、ホテル近くのカフェに行き、外のテーブルでみんなで談笑。アリスターと彼女達は初対面だが、音楽家同士なので話が弾み、夕方まで盛り上がった。解散後、部屋に帰り荷物を片付け、さあ夕飯どうしようと田村と二人で悩む。ホテルの前のチャイニーズのファーストフードでテイクアウトで簡単に済ませることにして、行ってみると、長蛇の列の流行り方。今日の予定は他にないので、列に並び、田村はチキンとナッツと野菜炒めにチャーハン、私は焼きそばに海老と野菜の炒め物を注文。どれも想定外に美味しかった。アメリカ、以前よりも外食がだいぶレベルアップした感じがする。食後、私はニューヨークとの時差3時間を言い訳に10時には就寝。

     

    5/6(月)

    昨日は仕事なしで友人にも会えてで、すっかりチャージ完了。のんびり朝起きて、昼ご飯はホテル近所のフライデイズ、アメリアのチェーン店。田村はスペアリブのハーフ、私はBBQチキンのサラダをいただく。昔のアメリカの量よりは1人前の量が減っていて、二人ともペロッと平らげる。

    今日は、ロサンゼルス、Blue Whaleでの演奏。夕方uberをよんで、3人でBlue Whaleに向かう。Kira Kiraプロジェクトは演奏地でそれぞれドラマーを迎える。かなり過激なアイデアだ。バンドでドラムが変われば、音楽自体が大きく変わる。ドラムの影響力は絶大だ。今夜は先週ニューヨークで共演したギタリスト、ネルス・クラインの双子の兄弟、アレックス・クライン。彼とは数年前に田村、藤井、アレックスのトリオでこのクラブで演奏したこともある。ありがたいことにアレックスはアリスターが使うキーボードも借りてきてくれた。クラブのエンジニアは秋田出身のヤスシさん。素晴らしい働きぶりで、セッティング、リハーサル、サウンドチェックもスムースに済む。店の人のオススメのレストランに向かう。道路を渡ったところにあるインドネシア料理店。おすすめだけあって、美味しかった。私はミーゴレン、田村はカレー、アリスターはナシゴレン。食べ終わって、清算を頼んだが、担当のウエイターが忙しくて、なかなかこちらに来てくれない。仕方ないから、アリスターだけ先に会場に向かい、私たちは支払いを済ませてからクラブに行く。開演時間には十分間に合った。以前モントリオールで演奏した時に来てくれたお客さんもいて、実は、ちょっと音量のバランスがきついところもあったが、エキサイティングな晩だった。

    帰りもuberでホテルに向かう。道路でuberを待っている時、若い男性がお金に困っているからちょっともらえないかと登場。日本では滅多にありえないシーンだ。アリスターは、5ドルだす。もちろん、困っている人を助けられるのだったらいいことなのだと思うが。時に、本当なの?と思ってしまう。ベルリンの地下鉄ホームで白い杖をついている男性を助けたことがある。どこの駅に行くのか聞いて、彼が乗る電車まで誘導した。ところが、電車が入ってくると、いきなり「お金ちょうだい」ときた。しかも目が見えるじゃないの?!そんなお金はないと答えたら、スタスタと立ち去り、またホームの反対側から杖をつきながら次のカモを探していた。こちらは電車を何本も見送ってしまい、一体何だったのか、唖然とした。いらない経験だった。

    uberでホテルまで戻り、さっさと寝る。明日は朝5時半のエアポートシャトルだ。

    それにしても、相変わらず噛むと痛いし違和感のある奥歯が怖い。帰国まで持って欲しい。

     

    5/7(火)

    朝、5時起床。ニューヨーク時間は8時だから大丈夫と自らに言い聞かせる。忘れ物がないように部屋を見渡し、ロビーに。シャトルサービスでデルタ航空の出発ターミナルに。出発ターミナルが工事中だから荷物ドロップするターミナルとゲートのターミナルが違うという話だったが、ラッキーにも同じ場所でゲートまで行き、朝食。シアトルまでは3時間弱のフライト。シアトルではここのジャズオーガニゼーション主催のコンサートなので、スタッフがバッゲージクレームまで迎えにきてくれ、これまた楽チン。彼女の車でホテルに向かう。ホテルは会場のクラブに比較的近いジョージタウンという地域にある。途中車の修理工場等があり、荒んでいるのかなと思ったら、とんでもない。シアトルは何回も来ているが、こんなにいい感じのエリアがあるとはびっくり。カフェ、レストランが並び、アーティストの町らしい雰囲気。

    部屋がまだ用意できていなかったので、近くのレストランにランチに行く。どこもいい感じ。最初にあったレストランで、私はグリーンアスパラのグリル、夏樹はトルコハンバーグ、アリスターはサンドイッチ。素晴らしく美味しかったが、量が少ない。アメリカでこんなことがあるとは!私はまだ空腹で、ホテルの隣のジャパニーズマーケットで巻き寿司を買って、部屋で食べた。

    2:45にスタッフが迎えに来てくれて、会場に向かう。会場は、以前も演奏したことのあるRoyal Room。ピアニストのウエイン・ホロヴィッツがブックしている。今夜のドラムはグレッグ・キャンベル。何と、日本語ベラベラ!その上、彼はニューイングランド音楽院の出身。私たちが入学した1993年に卒業したから、学校では会っていないが、話したら共通の友人がたくさんいた。彼の演奏は全く知らずに主催者の推薦でお願いしたが、演奏してびっくり。素晴らしいドラマーだ。スピードもあり、演奏も色彩豊か。本当にどこの町にも素晴らしいミュージシャンがいるものだ。今はシアトルに住んでいるボストン時代の旧友も来てくれて、久しぶりに会えてうれしかった。

    演奏前にRoyal Roomで夕食。エビのグリル、ライスとカラードグリーン。これまた美味。開演直前にお客さんの一人が具合が悪くなり、救急車が来て開演が遅れるというアクシデントがあったが、今夜もまた大満足の出来だった。スタッフにホテルまで送ってもらう。明日は10時のバスで国境をこえてカナダのバンクーバーに向かう。

     

    5/8(水)

    シアトルのスタッフの車でバス停に向かう。ボルトバスでバンクーバーに行くのは何回かやっていて、バス停近所にUwajima-yaというジャパニーズマーケットでお弁当を買っていくというのがいつもだったが、今回は時間がなくお弁当を諦める。バスに乗り込み、国境まで2時間強。陸路での越境は空路に比べるとチェックが厳しいと思っていたら、今回は超簡単。担当の人次第のようだ。バスは、全員揃うのを待っていて、運転手のおばさん、何回も人数を数えてから出発。国境がなくなればいいと思う。みんなが好きなところで、好きなように住めればいいと思う。

    バスの中からバンクーバーの主催者にメール。何時頃到着か予想をつけて、彼が迎えに来てくれる。本人もミュージシャンの主催者なので会うなり友人の気分。タクシーでアリスターのホテル経由で私たちの宿泊先アパートにいく。今回は同じくオーガナイザーでミュージシャンでもあるアパートの居住者がツアーで留守中のアパートを私たちに貸してくれた。街中にあるメゾネットの1ベッドルームアパート、バンクーバーの賃貸料の値上げもあり、普通に借りれば20万近いが、ミュージシャンだったら期限付きだが5万円で借りられるそうだ。日本でそんな話聞いたことはないが、私たちがツアーしている欧米やオーストラリアではよく聞く話だ。もう一つ面白かったのは、アパートの共有通路にミツバチの巣箱が置いてある。激減しているミツバチ保護のムーブメントらしい。アリスターに聞いたら、オーストラリアでもよくあるらしい。日本でもあるのかなぁ?

    荷物をアパートにおいて、歩いて今日の夕方の仕事、インプロビゼーションのワークショップに出かける。遅いランチを途中で食べたが、ここは大外れ。和食っぽい創作料理で、田村は鰻丼、私はカレーを食べる。どんな料理でも美味しければいいけれど、ここはとんでもなくまずかった。それでも空腹で半分くらい食べて、歩くこと20分、会場の8EASTに着く。チャイナタウンのど真ん中にあり、バンクーバーのミュージシャンたちが運営するNow Societyの会場だ。すでに数人の参加者が集まっていて、5時から7時まで私とアリスターとNow Societyのアーティスティック・ディレクターのリサと3人でディレクトして編成を変えたり、コンダクションを試みたりとセッションをする。あっという間に時間が経ち、今日は夜のコンサートがないので、アリスターと帰る途中のインドカレー屋さんにてビールで乾杯。ここのカレーは美味しくてうれしかった。

    アパートに帰ってから、明日の準備などして就寝。今日のワークショップのギャラがチェックで支払われたので、カナダ国内でこれを現金化しないと日本では手数料がかかる。明日は銀行に行かないといけない。

     

    5/9(木)

    朝起きて、近所のカフェで朝食テイクアウト、アパートでいただく。ミツバチは陽が高くなってくると活発に活動を始める。でも、近くに行っても、襲ってきたりはしない。今夜のコンサートのギャラもチェックでもらって、今日一緒に現金化すればいいと思いつき、主催者にメール。オフィスまでチェックを取りに行き、そのまま銀行に。ワークショップとコンサートのギャラのチェックが違う銀行のチェックで、最初に行った銀行では片方しか現金化できずにそこからさらに20分歩いて別の銀行に。こんなに北上してきて、ここで初夏に出会えるとはと驚くほど素晴らしい日差しの中、朝からすでに40分以上歩いている。どちらの銀行もIDが二つ必要で、パスポートと日本の運転免許証が通用してしまって、びっくり。日本語ですけど、と言ったら、日本人が二人働いていますから問題ありませんと言われた。バンクーバーのアジア人の多さには驚く。

    ちょうどお昼になったので、アパートに戻る途中のベタナムレストランでランチ。これが驚くほど美味しかった。今まで食べた中でベストベトナミーズだ。あとで主催者に聞いたら、バンクーバーで一番美味しいベトナムレストランだった。朝からずっと歩いて疲れたが、このベトナミーズで疲れもふっ飛ぶ。アパートに戻り、コンサートの用意をしてからまた歩いて会場に。会場のWestern Frontは私たちがバンクーバーで20年前に初めてコンサートしたところ。その時に組んでくれたのはバンクーバー・ジャズ・フェスティバルの主催者でもあったケン。彼は2年ほど前に他界したが、地元のミュージシャンたちも彼のことは慕っていて、またその企画力でも定評があり、カナダのジャズ界をまとめていた実力者だった。バンクーバー・ジャズ・フェスティバルを今のような大きなフェスティバルにしたのも彼の力だが、有名なミュージシャンのコンサーてくれた。ケンが亡くなったニュースに世界中の多くのミュージシャンがショックを受けた。そして今夜のドラマーはその20年前のコンサートで共演したDylan van der Schyff。その頃から素晴らしいドラマーで、バンクーバーのシーンの中心人物でもある。彼はなんと今年からオーストラリアのメルボルンの大学での教える仕事に着くため、オーストラリアに引っ越すそうだ。シドニーの大学で教えているアリスターとは、色々と情報を共有できる間柄でもある。こういうミュージシャンが大学で後進の指導にあたれる土壌があるのも、うらやましい。残念ながら日本ではあまり見かけない。日本でもようやくジャズが大学で学べるようになったが、ほとんどクラシックジャズばかりで、創造的な音楽には席がない。

    リハーサル中にPAエンジニアのベンが、「僕はケリー・チュルコとバンクーバーの大学で同級生だった」と話しかけてきた。ケリーは私の東京オケでも田村のファースト・ミーティングというカルテットでも共演してきた素晴らしいギタリストだ。37歳の若さで亡くなった。どんな音楽も楽しめる人だったが、その音楽的な能力の高さにはいつも驚かされた。技術だけではなく、しっかりした音楽観を持ったミュージシャンだった。カナダにくると、彼の旧友に声をかけられる。本当にみんなに好かれる人だった。

    コンサートは大成功。Dylanは譜面の裏側にあるものまで読み取れるようなミュージシャンで、譜面ヅラだけではない「音楽」を演奏してくれた。今回のキラキラの最後のコンサートの後、アリスター田村と3人でビールで打ち上げしてから徒歩でアパートに。今日は万歩計で15000歩のエクササイズでした。

     

    5/10(金)

    朝、7時に主催者が呼んでくれたタクシーでアパートから空港に向かう。今回のツアーの最終公演地エドモントンに飛ぶ。エドモントンにはヤードバード・スイートという老舗のクラブがある。普段は結構メインストリームのジャズをやっているが、ブックしているおじさんは、オープンでどんな音楽でも大好き。私も今回で3回目の出演だ。エドモントンに着くと、すでに共演者のジョー・フォンダがニューヨークから飛んできていて、一緒にカーサービスでホテルに向かう。ホテルに着いてからジョーとランチに。すっかり遅いランチで、本番前に夕食が食べられるとは思えないので、ランチを多めに注文して残ったら持ち帰り、コンサートの後ホテルで食べようというプラン。美味しいタイレストランだが、量が多くて持ち帰っても3日分ありそうな量だった。エビ天、パッタイ、ビーフの料理とココナッツミルクで炊いたライス。私はこのライスが気に入った。今度自分でも試してみようと思う。

    ホテルに戻り、ちょっと休んでからタクシーでクラブに向かう。ジョーは旅行用のベース持参で来ているので徒歩15分はちょっと無理。頼んだはずの大型タクシーは来ないので、その普通車タクシーに交渉してトランクにベースを入れゴムのロープでトランクの蓋を縛り付ける。普通のベースでは無理だが、ネックが取り外せるジョーのトラベルベースは大きなスーツケースくらいになる。彼は手の筋を傷めていて、ツアー先で違うベースを弾いて手に負担をかけるのは無理なのだ。このタクシー、なんと走り始めたら、「大型タクシーの追加料金10ドルを別にいただきます」と言い始めた。そんなこと走る前に言わなくちゃ。ところが、ここからがジョーのすごいところ。運転手のおじさんに怒らずに、笑いながら「でもこれ大型タクシーじゃないじゃん。10ドル?じゃあ、間とって5ドルでどう?」会場に着くまでの5分の間にすっかり運転手と打ち解けて、談笑する凄さ。感服しました。勉強になっちゃったけど、真似するのは難しい。

    今回のツアー最後のコンサートは田村藤井ジョーのトリオ。インプロばかりのコンサート。このツアーの最初の2つのコンサートがジョーとのコンサートだったが、どのコンサートも全て全く違うものになるところが、彼とのインプロの面白さでもある。カルガリーから3時間かけてきてくれたお客さん、昨年出した私の12枚のCD全て買ってくれたそうで、本当にうれしい。その上、「こんなところまで演奏にきてくれてありがとう」なんて言われちゃって、こちらの方が感謝感激なのに。数年前にエドモントンで演奏した時に地元の新聞に紹介してくれた評論家も来てくれて、こんな小さな町でこういうコンサートができることに感動すら覚える。クラブで瓶ビールをもらってホテルに戻って田村と打ち上げ。ジョーは朝4時起きでニューヨークから飛んできたので、会場からホテルへのタクシーですでにダウン。明日は帰国だ。奥歯が痛くならずに持ってくれて本当に良かった。が、3日したらまた3週間のヨーロッパツアーが待っている。食べても食べても減らないタイレストランから持ち帰った残り物とビールで打ち上げしながら、荷造り。

     

    5/11(土)

    東向きの部屋にギンギンと朝日が差し込み、朝早くから起こされる。朝食に降りていくと、ジョーが朝食中。なんと昨晩ホテルの部屋に戻り、ベースからカバンから全て部屋の外に出したままで自分だけ部屋のベッドにバタンキューだったそうだ。朝起きてベースがないことに気づき、ドアを開けたらそこに置いたままだったそうだ。持って行かれなくてラッキーだったね、と話したが、そこまで堂々と置いてあったら誰も持っていかないかもしれない。ジョーは9時半に空港に、私たちは11時半の迎えで空港に向かう。途中ボランティアのおじさんのエドモントンの話が面白かった。私はツアーでいろいろなところに行くが、もともと地理も歴史も苦手であまり興味もない。知っているのは各地の空港とホテルと会場だけ。目一杯で余裕がないというのもあるが、それにしてもあまりの無知ぶりで恥ずかしい。おじさんの話ではエドモントンは石油の産地。資源に恵まれ豊かで仕事もある。ところが石油は地中深くに埋没していて精油が難しく、精油前の状態をアメリカに安く買われている。カナダの他の州に売るにもパイプラインが整っていなくて、資源の恩恵を地元が良好な形で受けられていない。将来、中国をマーケットに考えての開発が進められているという話だった。エドモントンってオイルタウンだったとは全く知りませんでした。

    空港に着きチェックイン。バンクーバー経由で日本に向かいます。

    お疲れ様でした。

    mexbee

     

     

     

     

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