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ヨーロッパツアー 2019.5~6
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    ヨーロッパツアー 2019.5~6  その1

    by 藤井郷子

     

    5/15(水)

    12日日曜日夜遅くカナダエドモントンから帰宅してから正味2日間の自宅滞在でヨーロッパツアーに発つ。月曜日火曜日と洗濯、荷造り、サボテンの水やり、歯医者に美容院と駆け回る。郵便受けに届いていた書類の処理もあるからまさに駆け足の2日間。北米ツアーで欠けた奥歯は実際に開けてみないとなんとも言えないが、できれば根管治療で保存したい。根管治療にはそれなりの日数がかかるので、月曜日に応急処置の接着剤止め。その晩に歯間ブラシでそれが取れてしまい、火曜日にまた通院しなくてはいけなかった。下の奥歯のブリッジもかけているとのことで、全ての治療は3週間後の帰国まで待たねばならない。いつ痛みが出てもおかしくない状況なので、痛み止めと抗生剤を出してもらった。

    水曜日は朝4時半にタクシーを手配。時差ボケのおかげで2時に起床。電車とモノレール、飛行機乗り継いで初めて行くベオグラード。チューリッヒからの乗り継ぎ便が遅れて、うちを出てから24時間以上の旅となってしまった。ベオグラードの空港には主催者のドライバーが迎えに来てくれていて、空港からホテルまでの間、すごい勢いで街の案内をしてくれる。第2時世界大戦直後のベオグラードは人口が12万人だったのに、今は200万人、道路整備も都市機能も急激な人口増加に追いつかずに大変なことになっているという話だった。旧ユーゴスラビアはスロベニア、クロアチアは訪れているが、セルビアは初めて。複雑な民族紛争、内紛の事情は、私の理解の及ぶところではない。言語を聞いているとポーランド語に似ている気がする。スラヴィックという意味では同じ言語ファミリーなのかもしれない。

    ホテルにチェックインしたら、荷をほどきシャワーを浴びてさっさと就寝。北米からの時差ボケ続きなので、何が何だかよくわからない。

     

    5/16(木)

    朝は時差ボケのおかげで超早起き。朝ごはんはいつも一番乗り。レストランで喫煙している人がいるのはびっくりだった。テーブルには灰皿が置いてある。喫煙者が多いヨーロッパでも、他の国でここ数年この光景は見ていない。

    朝食はヨーロッパの一般的なビュッフェの内容。朝食後、田村は爆睡。最近、本当によくお休みになっている。今回は飛行機も寝癖できるほどの爆睡をしていた。育つのかもしれない。

    会場でのサウンドチェックは夕方4時過ぎからなので、ランチをホテル近所のレストランでいただく。ホテルでセルビア料理のお店を紹介してもらって行った割に、注文したのはウイーン風シュニッチェルとハンバーグ。なにせ量がすごい。みなさん格闘技の選手のようなガッチリした体格なのはこの食生活のせいなのかもしれない。お勘定してから、ホテルに戻り、田村さんまた爆睡。自ら時差ボケを呼んでいるようだ。

    ロビーで午後4:15に待ち合わせ。知り合いで、今日の出演者でもある、フランツとイザベル夫妻とも会う。主催者のボヤンとは数年前からメールでのやり取りはしていたが、初対面。会場は、かつては軍の将校クラブだったところで、今は大学が文化センターとして使っている。ピアノの低音がうまくミュートできなくて、調律師を呼んでもらう。1970年代のスタインウエイだから、決して古いわけではないが、メンテナンスが良くなかったのか、かなり疲れているピアノだ。3セットの最初はフランツとイザベル、2セット目は田村と与之乃さんのデュオ「邂逅」、3セット目は私のソロでの出演になる。サウンドチェック後、近所のレストランで夕食。ランチのボリュームがあったので、みんなお腹が空いていない。前菜とサラダをみんなでシェアした。マシュルームの前菜もえびの前菜も美味しかったし、グリークサラダも軽くて美味しくて、大満足。食後、会場に戻る。会場には200人近く入って、満席。どのセットもお客さんが熱心に聴いていて、演奏する側もとても気持ちよく演奏させてもらえた。終演後の楽屋で、ビールで乾杯。ホテルまで歩いて戻り、おやすみなさい。

     

    5/17(金)

    今回のツアーの3日目だが、前回の北米ツアーからほぼ続けてなので、もう1ヶ月以上ツアー中の気がする。朝ごはんに行くと、時差ボケ中のみなさんもうすでにお揃い。のんびり朝食をとってから、部屋で荷造りをして、11時半の迎えの車で空港に向かう。私たちは、どこにツアーで来てもとにかく休めるときは休むことにしているので、この空港までの車移動や会場までの移動が唯一の市内観光。キョロキョロと街を眺める。1990年代にNATOの空爆を受けたビルが大通りの両側にある。昨日の主催者の説明によれば、まるでその部屋だけノックをするように国防省の部屋が空爆されたとか。そのまま残してあるのは、建築物として素晴らしい建物なので、そのままの再利用ができないか検討中という話で、別に記念として残すとかいう意味は全くないらしい。この辺りも歴史に無知な私には理解が難しい。

    今日はフランクフルトまで飛んでから、タクシーでダルムシュタットに移動してカルテットKAZEでのコンサート。KAZEのメンバー二人は電車でリールからダルムシュタットに着いているはず。それでなくても時間的にタイトなスケジュールなのに、飛行機が遅れてさらにタイトに。KAZEでの演奏は1年ぶりなので、リハーサルもしたくて私は気が揉めるが、フランス人は流石に焦らない。まあ、ゆっくり来てくれれば大丈夫というメールが入る。ダルムシュタットは、すでに他界した高名なジャズ評論家ヨアヒム・ベーレントの個人コレクションも収容されているJazz Instituteのホールでの演奏。簡単なリハで、楽曲の構成等を確認。夕飯は近所の中華に。中華というかアジア料理全般。どちらかというとタイ、ベトナムがメイン。私はベトナムのフォー(ヌードルスープ)を田村はビーフの炒め物。どちらも美味しかった!隣のテーブルに居たドイツ人に「さよなら」と帰り際に声をかけられた。え〜〜〜〜!?もしかして、日本語の会話、全部わかっていたの?こういうことは時々あります。

    あつ〜いお客さんで、KAZEでのコンサート、幸せに終了。1セット目と2セット目の休憩時に、一番前に座っていた老夫婦が私のところに来て、「今、ダルムシュタットでの演奏は初めてって、ステージで話されていたけれど、あなた15年くらい前に演奏されていますよ。私たち、コンサートに行ってたくさんCD を買って、その時以来のファンですもの」と言われた。マジですか?!全く覚えていない。ひどいもんだ。あとで昔の手帳を見てみよう。満席の入りだったが、主催者によれば今夜は他の場所でもコンサートがあって、そちらに随分お客さん持って行かれたとか。それでも満席でした。

    終演後、ビールで乾杯してからホテルに徒歩で戻る。ここのホテル、レイアウトもデザインも私はかなり気に入って、もう少し長くいたい気分だが、明日も午前中電車でビーレフェルドに移動。

     

     

    5/18(土)

    ドイツの美味しい朝食をホテルで味わう。部屋で用意をして9:45にロビーに。用意してもらったタクシーでダルムシュタットの駅に向かう。ドイツのタクシーは頼んだ時間厳守どころか、その少し前にきて待っていてくれる。安心だ。今日はオフで、ビーレフェルド近くのシュタインハーゲンに住む友人宅に行く。彼ら夫妻との付き合いも長く、明日のミュンスターの仕事も彼がアレンジしてくれた。ランチは電車の中でレストランカーでテイクアウトしたチリコンカルネ。電車が混雑の上、土曜日なので団体客が多く、ものすごくうるさかった。二十人ほどのおばさんグループ、同じTシャツ来て、持参のワインで盛り上がり、ほとんど居酒屋状態。ドイツ人も日本人みたいで、素面はやたらに静かだが、お酒が入ると一転する。

    ハノーバー乗り換えでビーレフェルドに、迎えに来てくれた友人の車で彼の家に。ホテルから彼の家まで6時間弱。でも、お休みだから気も楽だ。荷物置いてからぶらぶらとアイスクリームを食べに行く。あまり甘いものが得意ではないが、ここのアイスクリームは美味しかった。小さな町だが、素晴らしい公園があり、皆そこでくつろいでいる。ここの住宅街も日本にあったら、超高級エリアということになりそうな、美しい家並み。根本的に豊かさが日本とは違うように感じる。夕飯は、私が大好物なシュパーゲル(アスパラガス)を料理してくれた。この時期のヨーロッパはホワイトアスパラのシーズン。私はこれを食べにだけでもドイツを訪れたいと思うほど大好物で、幸せな晩でした。美しい庭のテーブルで、ワインを飲みながら、それぞれの昔話になる。同年輩なので、昔は寝室も居間も一緒だったよね?などという話がドイツと日本と離れているところなのに、やたらに合う。肉は日曜日だけしか食べなかったとか。ここ5、60年で世界が大きく変わったのを改めて感じる。昔、おじいちゃんおばあちゃん、両親の昔話を聞いて驚愕したが、今やこちらがそんな話をするようになった。のんびりと楽しい時間を過ごし、静かな環境で夜はぐっすり休ませていただいた。

     

    5/19(日)

    朝はのんびり起きて、手作りのパンやジャム、BIOのハムやチーズで豪華な朝ごはんをいただく。メロンのジャムというのがおいしかった。

    食後、散歩しようという彼らのお誘いで、近所の森林を歩く。ドイツ人は自然の中を歩くのが大好きな人が多い。彼らのところに来ると、いつもぶらぶらと散歩をする。住宅街から10分も歩けば林の中に。なんと、この辺りの若い女性は馬を持つのが大好きで、休日は林の中で乗馬を楽しんでいる。舗装なんかしていない林の道を馬に乗っていく若い女性を見ると、いつの時代のどこにいるのか、不思議な気分になる。奥さんのジグリッドは野草の専門家で、林の中の草を、これは料理に使えるとか、咳止めになるとか説明してくれる。みんな散策したり、乗馬したりして楽しんでいるこの林は、個人の持ち物で、木材採取しているとのことだ。また、温暖化で南から今まではいなかった昆虫が繁殖して多くの松の木が枯れているのも驚きだった。温暖化が目に見えるというのは、都会生活しているとなかなか無い。

    今日の仕事に出かける前にランチを食べたい私たちのためにルートを変えてくれて、レストランがある方に向かった。ドイツアルザス地方の薄い生地のピザ、フラムクーヘンをいただき、散歩は終了。7キロくらい歩きました。

    友人の車で1時間半、今日の公演地ミュンスターに向かう。今日は、ハンブルクからのパーカッシブダンスのミズキ・ヴィルデンハーンとベルリンからのビブラフォンの齊藤易子、バスクラのトビアス・シルマーと田村と私の五人での公演。まずは会場隣のホテルにチェックインして、すぐに会場に。PAは無しだが、ダンスの場所を決めたりするのに、セッティングに通常より時間がかかる。床の材質があまりにも鳴らないということで、ミズキちゃんだけフラメンコブーツにピックアップマイクをつける。

    初夏のように素晴らしい天気で、お客さんが出かけてしまってコンサートに来ないかと思っていたが、たくさんのお客さんにいらしていただいた。演奏者も大満足で特別な時間を持てた。日曜日の早い時間の公演後、近所のイタリアンで夕食。ベルリンに戻る易子ちゃんとトビアスは食事に行くと電車の時間が間に合わなくて、一緒に行けずに残念だった。

    明朝はホテルを6時半に出発しなくてはならないから、さっさと荷造りをして休む。

     

    5/20(月)

    朝7時の電車でミュンスターから2時間弱、ケルンで乗り換えて国境を超え、ブリュッセルまで1時間半、さらにブリュッセルからリールまで国境を超えて、40分。3本の電車を乗り継ぎ、乗り換え時間に余裕を持たせて組んだので、またまた6時間弱の電車旅。ドイツの電車は遅れまくるから、このくらい余裕を持たせないと面倒なことになる。ドイツ語と英語の車内放送が、フランス語と英語に変わっていくのが面白い。英語でどこでもほぼ大丈夫というのは助かる。朝はホテル出発前に朝食のパンでサンドイッチを作り、テイクアウト。電車内でいただく。昼はたっぷり時間があるブリュッセルmidiの駅で私はチキンカツサンド。美味という代物ではないが、まあ仕方がない。リール・ヨーロッパの駅にはピーターが迎えに来てくれていて、急いでホテルにチェックイン後、今夜の会場、ラ・マルテリーに。今夜はここで音楽学校の学生バンドで私の楽曲を演奏するというワークショップ。先生は友人のジェレミー。マグマのキーボードプレーヤーだ。まずは彼の指揮での演奏を聴かせてもらう。もう十分素晴らしい。ヨーロッパは本当にレベルが高い。楽器の演奏力は申し分ないし、ジェレミーの指導だけあって、音楽の理解も深い。今夜は客席で聴かせてもらいたい気分。まあ、せっかく来たのだから、私のアイデアやアプローチで指揮させてもらう。演奏曲目は、「一期一会」。私がシカゴ・ジャズ・フェスティバルの委嘱で書いた組曲で1時間近い曲。今夜はこれ一曲。さらっとリハーサルして、一旦解散。夜6時半に集合。こういう、初対面でバンドをリードするというのにも昔に比べればだいぶ慣れてきた。やり始めた頃は、疲労で目が真っ赤になり、極度の緊張で不眠になるくらいだったが、経験ってすごいものだ。今は、むしろ楽しいくらい。学生さんたちが英語をわかってくれるのも助かる。なにせ私はフランス語なんか全くわからない。7時からのコンサートは学生バンドの熱い演奏で、お客さんもとても喜んでくれた。終演後、マルテリーで演奏するときはいつも利用させていただく、美味しいレバノン料理のレストラン「バッカス」で夕食。中東料理の肉料理は下味の付け方調理の仕方が素晴らしい。一人前をペロッといただく。いつもいる店主のおじさんがいない。店の人に聞いたらホリデイでレバノンに帰っているとのこと。ヨーロッパと中東の近さを感じる。明日はランチをピーター夫妻、クリスチャンと一緒にこの界隈で一番オススメのフレンチ・フュージョンのレストランに行く事になっている。楽しみだ。美食家の彼らが進めるのだから、間違いない。ホテルに戻り、満腹のまま寝てしまう。やっぱり長旅と演奏でそれなりに疲れた。

     

    5/21(火)

    のんびりできる朝なのに、時差ボケでやっぱり早くに目覚める。ホテルの朝ごはんはフランスのクロワッサンとバゲットで。12時にクリスチャンがホテルに迎えにきてくれて、みんなで歩いてオススメのレストランに向かう。予約を入れるのも大変な人気店。カジュアルでフレンドリーな雰囲気もうれしい。日替わりコースをいただく。前菜はグリーンピースのポタージュにモッツレラチーズと松の風味のアイスクリームが乗っている。意外にアイスクリームが合う。素晴らしく美味。主菜はアンガスビーフのTボーンに付け合わせの野菜がアスパラガス(グリーンとホワイト)のグリル、ホワイトガーリック(行者にんにく)のマリネにサラダをホワイトガーリックのマヨネーズでいただく。前菜がきた時点で、私は堪えられずにワインを注文。一緒に出てきたパンにはレンズ豆のペーストにオリーブオイルを加えたものが付いてきた。美味しいレストランは、その量も見事で、みんな全て平らげた。デザートでフィナンシエとスパイスのきいた焼き菓子、それにマドレーヌ。どれもエスプレッソの受け皿に乗るくらいの小さなもの。スパイスの効いた焼き菓子、なんとクミンの香りがきいていて、私には初めての味。前菜からデザートまで本当に美味しかった。今夜は音楽学校でのコンサート。午後4時半に待ち合わせてピーターの車で音楽学校に。昨日と同じ曲をここで演奏。学生さんたちに「昨日とは違ったアプローチにしたら面白いかも。何かアイデアありますか?」と聞いたら、出てきた出てきた。色々と提案してくれるので、共同で製作していることを実感できる。今日は、曲の最初の部分をドラムだけステージで演奏しているところに客席から三々五々ホーン奏者が演奏しながらステージに上がり、途中にあるグループインプロのグループの組み合わせを変えたりして、昨晩とは全く違うバージョンで演奏した。終演後は学校の教室でビールで乾杯。ジャズ科の部長にも感謝されて、この辺りのワインというのをお土産にいただいた。昨日初対面だった学生さんたちとは、2回公演すればもう心が通った家族みたいになれる。音楽のすごいところだ。心の深いところでコミュニケーションがとれる。車でホテル近くまで行き、晩御飯はシーフード・レストラン。この地方の小エビの茹でたもの、鯛のたたき、北海のタラと鮭のスモーク、小エビのクリームコロッケ。どれもおいしかった。さっぱりした白ワインとの相性も抜群。満腹でホテルに戻り、シャワーを浴びコンピュータを開いたら、そのまま寝てしまった。

     

    5/22(水)

    相変わらず、田村さんはよくお休みになっている。朝、こちらは6時に起きだしてメール送受信したり、シャワー浴びたり。田村さんが起きてきて一緒に朝食に行く。今日の昼間はコインランドリーでの洗濯予定日。日本出発してから1週間だから、ちょうどいいタイミング。ツアー中の大事な作業です。リールのこのホテルにはよく泊まっているので、近所のコインランドリーもわかっている。洗濯物をまとめて、カフェ付きのコインランドリーに行く。働いている親切なお兄さん、英語が達者なので大助かり。洗濯ができるまでコーヒー飲みながらメールで仕事ができる。乾燥機も終了したら、ちょうどお昼。この近所にあるおいしいタイレストランを知っていて、そこに向かう。田村はパッタイ、私はグリーンカレー。ランチセットは前菜で春巻きが付いていて、それもおいしくて、昼から満腹。

    夜6時に会場のマルテリーに向かう。私はKAZEでの演奏。田村はKAZEと邂逅と両方で演奏。サウンドチェック後、2階でみんなで食事。ここは、リールのアーティストによる団体、ミュージックスが運営していて、団体の事務方からスタッフまでみんなで食事を作ったり、会場のバーを運営したりと、いい感じ。もう長い付き合いになるが、こんな団体を日本でやりたいという私の夢はいまだにかなっていない。なにせKAZEの地元というか、ほとんどホームベース。たくさんの熱心なファンに囲まれてさらに熱い演奏になった。演奏後は昨日大学でいただいたワインで乾杯。

     

    5/23(木)

    今日はトラベルデイ。午後の電車でパリのドゴール空港まで向かい、夜の飛行機でベニスに飛ぶ予定。チェックアウトして荷物を預けてから、ホテルの前にある美味しいフランス料理屋さんに。ここは私たちが大好きなレストラン。明日、リールから帰国の途にたつ邂逅の与之乃さん夫婦と友人とで打ち上げかねた会食。私はカジキマグロのタルタル、田村はステーキをいただく。おいしい!!日本にもお気取りでない美味しいフレンチがもっとあったらいいのにと思う。

    ピーターが駅まで送ってくれて、TGVでパリの空港まで電車。昼のワインもきいて、いい感じでまどろむ。パリからLCCVuelingでベニスまで。このフライトでもぐっすり。ベニスの空港には明日のパドバでのコンサートの主催者の手配で車の迎えが。車でさらに1時間弱でパドバのホテルに到着。私たちのホテルは問題なかったが、同行している友人の予約が見当たらず、たまたま部屋が空いていたから良かったが、まずは「イタリア」の洗礼を受ける。

    実は、昨日から一ヶ月弱前に北米ツアー中のレストランでひびのいった奥歯がちょっと怪しい。日本で応急処置の接着剤でカバーしてもらったのが取れてきてしまった。歯をかみ合わせる度にひびの入っている部分が動き、歯肉を刺激する。あと、2週間、帰国までなんとかもってほしい。持参している痛み止めと抗生剤を使わないで済むことを祈りつつ、休む。

     

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    北米ツアー2019春その2
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      by 藤井郷子

      Stone

      5/4(土)

      今日はストーンのレジデンシー最終日。明朝のフライトで次の公演地ロサンゼルスに飛ぶので、終演後はニューヨークのJFK空港近くのホテルに泊まる予定。つまり、11時のチェックアウトで、マンハッタンのホテルを出なくてはならない。朝ごはんは部屋で簡単にすまし、荷造りをして11時にチェックアウト、荷物はフロントに預けて、これから5時まで時間つぶし。まずはストーンの打ち上げがてら、ホテル近所にある私達にしては贅沢な地中海料理のレストランに行くことにした。でも、ランチは12時からなので、まずはホテル前のスターバックスで最初の時間つぶし。ランチにそなえて空腹にしていたいので、二人でコーヒーをシェア。申し訳ないなと思ったら、私達は良心的な方。お客さんの30%以上が、何も買わずに店内でネットを繋ぎくつろいでいる。マンハッタン内のスターバックスはトイレの鍵のコードもトイレのドアに貼ってあるので、結局誰でも利用できる。小一時間、メール送受信してから、レストランに向かう。前菜2品とエントリー一品にサイドディッシュをシェアすることにする。前菜は「ナスのザクロソース和え」と「えびのガーリック、シラントロ、オリーブオイル」、エントリーはトルコ料理の「キョフテ(トルコハンバーグ)」、サイドは「レバノンライス」どれも美味しかった。

      木曜日に歯医者さんで歯はどこもかけていないという診察だったが、その後、食事で衝撃のあった違和感のある歯で噛むと痛い。多分、歯にヒビが入ってしまったのではないかと感じている。とにかく帰国するまでは痛みが来ないで欲しい。左半分でしか噛めないわりには、毎食美味しくいただいている。美味しい大好物の「アサリピザ」でもしかすると歯を1、2本失うことになるかもしれない。ツアーに出ると事故はつきもの。でも、なぜか田村に事故が起きることは少ない。日頃の行いなのかなぁ。

      食後、ドラッグストアで少なくなった歯磨きを買うが、まだ3時。さらに後2時間潰さないと。ホテルの反対側にあるスターバックスに行く。ネットが繋がるのが助かる。ここも飲み物買わずにネットだけ繋いでいる人がたくさんいる。無料のネットカフェだ。

      ホテルのロビーに戻り、今日の共演者のアリスターと待ち合わせて、みんなでスーツケースをゴロゴロ転がしながら、徒歩で15分、ストーンに向かう。ストーンでの最終日の今日はアリスターと田村とのプロジェクト、キラキラのツアー初日でもある。シドニーからのアリスターは素晴らしいピアニストだが、このプロジェクトではローズピアノにエフェクターを駆使した演奏。このプロジェクトは公演地でそこのドラマーと一緒にカルテットとして演奏するので、毎回リハーサルが必要だ。今日のドラマーはアンドリュー・ドゥルーリー。彼とは20年近く知り合いだが、共演は初めて。今回のキラキラは3曲の新曲もあり、ドキドキワクワクハラハラ。やり慣れた3曲のレパートリーとアリスターの新曲1曲をリハーサルしている間に開場時間となってしまい、またまた近所の日本食グロッサリーで寿司弁当を買ってきて楽屋で夕飯。

      ストーン最終日のキラキラは、他のプロジェクトとはまた違う音楽で、気持ちよく楽しく演奏。お客さんにも大喜びしてもらって、レジデンシー無事終了。5日間続けて違うプロジェクトで演奏なんていう、盆と正月一緒の豪華な毎日の機会をくれた、ジョン・ゾーンに感謝。音楽家冥利に尽きます。

      アリスターが友人に借りたローズピアノは友人のケビンが車でニュージャージーに返しに行ってくれて、大助かり。私達はuberJFK空港近くのホテルに移動。夜10時にマンハッタンは大渋滞で、マンハッタン脱出するのに30分近くかかった。uberのドライバーによれば、10時に劇場が終了するから大渋滞するそうだ。uberはタクシーと違って、料金が最初から確定しているから安心して乗っていられる。ホテルにチェックインして部屋でベッドに入れたのが12時半。明日は5時半起床だから5時間は眠れる。さて、明日から移動移動のツアーの開始。

       

      5/5(日)

      5時半起床。二人とも無言で用意して、ロビーに。アリスターも一緒に6時の空港までのシャトルを待つ。ロビーに朝ごはんがあるが、とてもそんな気にはなれない。空港で預け入れ荷物をドロップしてゲートに。途中で朝ごはんを買いゲートで食べる。まだ半分寝ているので、後で機内で食べようと、朝ごはんも半分残す。ニューヨークからロサンゼルスまで6時間のフライト。大きな国だ。まあ、日本からのフライトに比べれば6時間なんてあっという間。私はいつものように搭乗したら爆睡。離陸知らずだ。我ながら驚くのは、飲み物サービスの時はしっかり目がさめる。ドメスティックなのに食事サービスがあった。さっきの朝食は食べる機会がない。寝たり起きたりしている間にロサンゼルスに到着。バッゲージクレームからニューイングランド音楽院時代の友人にfacebookでメッセージを送る。空港まで来るまで迎えにきてくれるという親切さで感謝感謝。アリスターと田村と3人で彼女の車でホテルに。まだ昼なのに部屋に入れて助かる。荷物を部屋に投げ込み、もう一人のニューイングランド音楽院時代の友人と5人で近くのメキシコレストランへ。ロサンゼルスだから、メキシコ料理は美味しい。しかもそのレストラン界隈はメキシコ情緒たっぷりの街並みで、いながらにして海外旅行!庭もある敷地に小さな家が点在していて、それぞれがダイニングルームというのも、なかなかいい感じ。しかも私たちでその家全部貸切状態。レストランオーナーのおばさんに「このポークが美味しいわよ〜。私が時間かけて作ったんだから」と言われ、それを注文。確かに全てきちんと作った手作りの味で満足。何と言ってもカリフォルニアの青い空と暖かさが一番のご馳走。食後、ホテル近くのカフェに行き、外のテーブルでみんなで談笑。アリスターと彼女達は初対面だが、音楽家同士なので話が弾み、夕方まで盛り上がった。解散後、部屋に帰り荷物を片付け、さあ夕飯どうしようと田村と二人で悩む。ホテルの前のチャイニーズのファーストフードでテイクアウトで簡単に済ませることにして、行ってみると、長蛇の列の流行り方。今日の予定は他にないので、列に並び、田村はチキンとナッツと野菜炒めにチャーハン、私は焼きそばに海老と野菜の炒め物を注文。どれも想定外に美味しかった。アメリカ、以前よりも外食がだいぶレベルアップした感じがする。食後、私はニューヨークとの時差3時間を言い訳に10時には就寝。

       

      5/6(月)

      昨日は仕事なしで友人にも会えてで、すっかりチャージ完了。のんびり朝起きて、昼ご飯はホテル近所のフライデイズ、アメリアのチェーン店。田村はスペアリブのハーフ、私はBBQチキンのサラダをいただく。昔のアメリカの量よりは1人前の量が減っていて、二人ともペロッと平らげる。

      今日は、ロサンゼルス、Blue Whaleでの演奏。夕方uberをよんで、3人でBlue Whaleに向かう。Kira Kiraプロジェクトは演奏地でそれぞれドラマーを迎える。かなり過激なアイデアだ。バンドでドラムが変われば、音楽自体が大きく変わる。ドラムの影響力は絶大だ。今夜は先週ニューヨークで共演したギタリスト、ネルス・クラインの双子の兄弟、アレックス・クライン。彼とは数年前に田村、藤井、アレックスのトリオでこのクラブで演奏したこともある。ありがたいことにアレックスはアリスターが使うキーボードも借りてきてくれた。クラブのエンジニアは秋田出身のヤスシさん。素晴らしい働きぶりで、セッティング、リハーサル、サウンドチェックもスムースに済む。店の人のオススメのレストランに向かう。道路を渡ったところにあるインドネシア料理店。おすすめだけあって、美味しかった。私はミーゴレン、田村はカレー、アリスターはナシゴレン。食べ終わって、清算を頼んだが、担当のウエイターが忙しくて、なかなかこちらに来てくれない。仕方ないから、アリスターだけ先に会場に向かい、私たちは支払いを済ませてからクラブに行く。開演時間には十分間に合った。以前モントリオールで演奏した時に来てくれたお客さんもいて、実は、ちょっと音量のバランスがきついところもあったが、エキサイティングな晩だった。

      帰りもuberでホテルに向かう。道路でuberを待っている時、若い男性がお金に困っているからちょっともらえないかと登場。日本では滅多にありえないシーンだ。アリスターは、5ドルだす。もちろん、困っている人を助けられるのだったらいいことなのだと思うが。時に、本当なの?と思ってしまう。ベルリンの地下鉄ホームで白い杖をついている男性を助けたことがある。どこの駅に行くのか聞いて、彼が乗る電車まで誘導した。ところが、電車が入ってくると、いきなり「お金ちょうだい」ときた。しかも目が見えるじゃないの?!そんなお金はないと答えたら、スタスタと立ち去り、またホームの反対側から杖をつきながら次のカモを探していた。こちらは電車を何本も見送ってしまい、一体何だったのか、唖然とした。いらない経験だった。

      uberでホテルまで戻り、さっさと寝る。明日は朝5時半のエアポートシャトルだ。

      それにしても、相変わらず噛むと痛いし違和感のある奥歯が怖い。帰国まで持って欲しい。

       

      5/7(火)

      朝、5時起床。ニューヨーク時間は8時だから大丈夫と自らに言い聞かせる。忘れ物がないように部屋を見渡し、ロビーに。シャトルサービスでデルタ航空の出発ターミナルに。出発ターミナルが工事中だから荷物ドロップするターミナルとゲートのターミナルが違うという話だったが、ラッキーにも同じ場所でゲートまで行き、朝食。シアトルまでは3時間弱のフライト。シアトルではここのジャズオーガニゼーション主催のコンサートなので、スタッフがバッゲージクレームまで迎えにきてくれ、これまた楽チン。彼女の車でホテルに向かう。ホテルは会場のクラブに比較的近いジョージタウンという地域にある。途中車の修理工場等があり、荒んでいるのかなと思ったら、とんでもない。シアトルは何回も来ているが、こんなにいい感じのエリアがあるとはびっくり。カフェ、レストランが並び、アーティストの町らしい雰囲気。

      部屋がまだ用意できていなかったので、近くのレストランにランチに行く。どこもいい感じ。最初にあったレストランで、私はグリーンアスパラのグリル、夏樹はトルコハンバーグ、アリスターはサンドイッチ。素晴らしく美味しかったが、量が少ない。アメリカでこんなことがあるとは!私はまだ空腹で、ホテルの隣のジャパニーズマーケットで巻き寿司を買って、部屋で食べた。

      2:45にスタッフが迎えに来てくれて、会場に向かう。会場は、以前も演奏したことのあるRoyal Room。ピアニストのウエイン・ホロヴィッツがブックしている。今夜のドラムはグレッグ・キャンベル。何と、日本語ベラベラ!その上、彼はニューイングランド音楽院の出身。私たちが入学した1993年に卒業したから、学校では会っていないが、話したら共通の友人がたくさんいた。彼の演奏は全く知らずに主催者の推薦でお願いしたが、演奏してびっくり。素晴らしいドラマーだ。スピードもあり、演奏も色彩豊か。本当にどこの町にも素晴らしいミュージシャンがいるものだ。今はシアトルに住んでいるボストン時代の旧友も来てくれて、久しぶりに会えてうれしかった。

      演奏前にRoyal Roomで夕食。エビのグリル、ライスとカラードグリーン。これまた美味。開演直前にお客さんの一人が具合が悪くなり、救急車が来て開演が遅れるというアクシデントがあったが、今夜もまた大満足の出来だった。スタッフにホテルまで送ってもらう。明日は10時のバスで国境をこえてカナダのバンクーバーに向かう。

       

      5/8(水)

      シアトルのスタッフの車でバス停に向かう。ボルトバスでバンクーバーに行くのは何回かやっていて、バス停近所にUwajima-yaというジャパニーズマーケットでお弁当を買っていくというのがいつもだったが、今回は時間がなくお弁当を諦める。バスに乗り込み、国境まで2時間強。陸路での越境は空路に比べるとチェックが厳しいと思っていたら、今回は超簡単。担当の人次第のようだ。バスは、全員揃うのを待っていて、運転手のおばさん、何回も人数を数えてから出発。国境がなくなればいいと思う。みんなが好きなところで、好きなように住めればいいと思う。

      バスの中からバンクーバーの主催者にメール。何時頃到着か予想をつけて、彼が迎えに来てくれる。本人もミュージシャンの主催者なので会うなり友人の気分。タクシーでアリスターのホテル経由で私たちの宿泊先アパートにいく。今回は同じくオーガナイザーでミュージシャンでもあるアパートの居住者がツアーで留守中のアパートを私たちに貸してくれた。街中にあるメゾネットの1ベッドルームアパート、バンクーバーの賃貸料の値上げもあり、普通に借りれば20万近いが、ミュージシャンだったら期限付きだが5万円で借りられるそうだ。日本でそんな話聞いたことはないが、私たちがツアーしている欧米やオーストラリアではよく聞く話だ。もう一つ面白かったのは、アパートの共有通路にミツバチの巣箱が置いてある。激減しているミツバチ保護のムーブメントらしい。アリスターに聞いたら、オーストラリアでもよくあるらしい。日本でもあるのかなぁ?

      荷物をアパートにおいて、歩いて今日の夕方の仕事、インプロビゼーションのワークショップに出かける。遅いランチを途中で食べたが、ここは大外れ。和食っぽい創作料理で、田村は鰻丼、私はカレーを食べる。どんな料理でも美味しければいいけれど、ここはとんでもなくまずかった。それでも空腹で半分くらい食べて、歩くこと20分、会場の8EASTに着く。チャイナタウンのど真ん中にあり、バンクーバーのミュージシャンたちが運営するNow Societyの会場だ。すでに数人の参加者が集まっていて、5時から7時まで私とアリスターとNow Societyのアーティスティック・ディレクターのリサと3人でディレクトして編成を変えたり、コンダクションを試みたりとセッションをする。あっという間に時間が経ち、今日は夜のコンサートがないので、アリスターと帰る途中のインドカレー屋さんにてビールで乾杯。ここのカレーは美味しくてうれしかった。

      アパートに帰ってから、明日の準備などして就寝。今日のワークショップのギャラがチェックで支払われたので、カナダ国内でこれを現金化しないと日本では手数料がかかる。明日は銀行に行かないといけない。

       

      5/9(木)

      朝起きて、近所のカフェで朝食テイクアウト、アパートでいただく。ミツバチは陽が高くなってくると活発に活動を始める。でも、近くに行っても、襲ってきたりはしない。今夜のコンサートのギャラもチェックでもらって、今日一緒に現金化すればいいと思いつき、主催者にメール。オフィスまでチェックを取りに行き、そのまま銀行に。ワークショップとコンサートのギャラのチェックが違う銀行のチェックで、最初に行った銀行では片方しか現金化できずにそこからさらに20分歩いて別の銀行に。こんなに北上してきて、ここで初夏に出会えるとはと驚くほど素晴らしい日差しの中、朝からすでに40分以上歩いている。どちらの銀行もIDが二つ必要で、パスポートと日本の運転免許証が通用してしまって、びっくり。日本語ですけど、と言ったら、日本人が二人働いていますから問題ありませんと言われた。バンクーバーのアジア人の多さには驚く。

      ちょうどお昼になったので、アパートに戻る途中のベタナムレストランでランチ。これが驚くほど美味しかった。今まで食べた中でベストベトナミーズだ。あとで主催者に聞いたら、バンクーバーで一番美味しいベトナムレストランだった。朝からずっと歩いて疲れたが、このベトナミーズで疲れもふっ飛ぶ。アパートに戻り、コンサートの用意をしてからまた歩いて会場に。会場のWestern Frontは私たちがバンクーバーで20年前に初めてコンサートしたところ。その時に組んでくれたのはバンクーバー・ジャズ・フェスティバルの主催者でもあったケン。彼は2年ほど前に他界したが、地元のミュージシャンたちも彼のことは慕っていて、またその企画力でも定評があり、カナダのジャズ界をまとめていた実力者だった。バンクーバー・ジャズ・フェスティバルを今のような大きなフェスティバルにしたのも彼の力だが、有名なミュージシャンのコンサーてくれた。ケンが亡くなったニュースに世界中の多くのミュージシャンがショックを受けた。そして今夜のドラマーはその20年前のコンサートで共演したDylan van der Schyff。その頃から素晴らしいドラマーで、バンクーバーのシーンの中心人物でもある。彼はなんと今年からオーストラリアのメルボルンの大学での教える仕事に着くため、オーストラリアに引っ越すそうだ。シドニーの大学で教えているアリスターとは、色々と情報を共有できる間柄でもある。こういうミュージシャンが大学で後進の指導にあたれる土壌があるのも、うらやましい。残念ながら日本ではあまり見かけない。日本でもようやくジャズが大学で学べるようになったが、ほとんどクラシックジャズばかりで、創造的な音楽には席がない。

      リハーサル中にPAエンジニアのベンが、「僕はケリー・チュルコとバンクーバーの大学で同級生だった」と話しかけてきた。ケリーは私の東京オケでも田村のファースト・ミーティングというカルテットでも共演してきた素晴らしいギタリストだ。37歳の若さで亡くなった。どんな音楽も楽しめる人だったが、その音楽的な能力の高さにはいつも驚かされた。技術だけではなく、しっかりした音楽観を持ったミュージシャンだった。カナダにくると、彼の旧友に声をかけられる。本当にみんなに好かれる人だった。

      コンサートは大成功。Dylanは譜面の裏側にあるものまで読み取れるようなミュージシャンで、譜面ヅラだけではない「音楽」を演奏してくれた。今回のキラキラの最後のコンサートの後、アリスター田村と3人でビールで打ち上げしてから徒歩でアパートに。今日は万歩計で15000歩のエクササイズでした。

       

      5/10(金)

      朝、7時に主催者が呼んでくれたタクシーでアパートから空港に向かう。今回のツアーの最終公演地エドモントンに飛ぶ。エドモントンにはヤードバード・スイートという老舗のクラブがある。普段は結構メインストリームのジャズをやっているが、ブックしているおじさんは、オープンでどんな音楽でも大好き。私も今回で3回目の出演だ。エドモントンに着くと、すでに共演者のジョー・フォンダがニューヨークから飛んできていて、一緒にカーサービスでホテルに向かう。ホテルに着いてからジョーとランチに。すっかり遅いランチで、本番前に夕食が食べられるとは思えないので、ランチを多めに注文して残ったら持ち帰り、コンサートの後ホテルで食べようというプラン。美味しいタイレストランだが、量が多くて持ち帰っても3日分ありそうな量だった。エビ天、パッタイ、ビーフの料理とココナッツミルクで炊いたライス。私はこのライスが気に入った。今度自分でも試してみようと思う。

      ホテルに戻り、ちょっと休んでからタクシーでクラブに向かう。ジョーは旅行用のベース持参で来ているので徒歩15分はちょっと無理。頼んだはずの大型タクシーは来ないので、その普通車タクシーに交渉してトランクにベースを入れゴムのロープでトランクの蓋を縛り付ける。普通のベースでは無理だが、ネックが取り外せるジョーのトラベルベースは大きなスーツケースくらいになる。彼は手の筋を傷めていて、ツアー先で違うベースを弾いて手に負担をかけるのは無理なのだ。このタクシー、なんと走り始めたら、「大型タクシーの追加料金10ドルを別にいただきます」と言い始めた。そんなこと走る前に言わなくちゃ。ところが、ここからがジョーのすごいところ。運転手のおじさんに怒らずに、笑いながら「でもこれ大型タクシーじゃないじゃん。10ドル?じゃあ、間とって5ドルでどう?」会場に着くまでの5分の間にすっかり運転手と打ち解けて、談笑する凄さ。感服しました。勉強になっちゃったけど、真似するのは難しい。

      今回のツアー最後のコンサートは田村藤井ジョーのトリオ。インプロばかりのコンサート。このツアーの最初の2つのコンサートがジョーとのコンサートだったが、どのコンサートも全て全く違うものになるところが、彼とのインプロの面白さでもある。カルガリーから3時間かけてきてくれたお客さん、昨年出した私の12枚のCD全て買ってくれたそうで、本当にうれしい。その上、「こんなところまで演奏にきてくれてありがとう」なんて言われちゃって、こちらの方が感謝感激なのに。数年前にエドモントンで演奏した時に地元の新聞に紹介してくれた評論家も来てくれて、こんな小さな町でこういうコンサートができることに感動すら覚える。クラブで瓶ビールをもらってホテルに戻って田村と打ち上げ。ジョーは朝4時起きでニューヨークから飛んできたので、会場からホテルへのタクシーですでにダウン。明日は帰国だ。奥歯が痛くならずに持ってくれて本当に良かった。が、3日したらまた3週間のヨーロッパツアーが待っている。食べても食べても減らないタイレストランから持ち帰った残り物とビールで打ち上げしながら、荷造り。

       

      5/11(土)

      東向きの部屋にギンギンと朝日が差し込み、朝早くから起こされる。朝食に降りていくと、ジョーが朝食中。なんと昨晩ホテルの部屋に戻り、ベースからカバンから全て部屋の外に出したままで自分だけ部屋のベッドにバタンキューだったそうだ。朝起きてベースがないことに気づき、ドアを開けたらそこに置いたままだったそうだ。持って行かれなくてラッキーだったね、と話したが、そこまで堂々と置いてあったら誰も持っていかないかもしれない。ジョーは9時半に空港に、私たちは11時半の迎えで空港に向かう。途中ボランティアのおじさんのエドモントンの話が面白かった。私はツアーでいろいろなところに行くが、もともと地理も歴史も苦手であまり興味もない。知っているのは各地の空港とホテルと会場だけ。目一杯で余裕がないというのもあるが、それにしてもあまりの無知ぶりで恥ずかしい。おじさんの話ではエドモントンは石油の産地。資源に恵まれ豊かで仕事もある。ところが石油は地中深くに埋没していて精油が難しく、精油前の状態をアメリカに安く買われている。カナダの他の州に売るにもパイプラインが整っていなくて、資源の恩恵を地元が良好な形で受けられていない。将来、中国をマーケットに考えての開発が進められているという話だった。エドモントンってオイルタウンだったとは全く知りませんでした。

      空港に着きチェックイン。バンクーバー経由で日本に向かいます。

      お疲れ様でした。

      mexbee

       

       

       

       

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      北米ツアー2019春その1
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        by 藤井郷子

         

        2019.4-5 北米ツアー

         

        4/25(木)

        伊丹-成田-ワシントンDC-ポートランド(メイン州)2回乗り換え、朝4時に起きてからほぼ24時間でポートランドに到着。成田からのフライトでキャビンアテンダントの食事サービスの時に、トマトジュースが私のジーンズとスカーフにはねた。日本のエアラインはすごい!着替えを持ってきてくれて、到着までに洗って乾かしてくれた。なぜかキャビンアテンダント全員が知っていて、すれ違うと皆丁重に謝る。他の国のエアラインじゃ、ちょっとありえない。

        日本はすっかり春になったというのに、冬のようなポートランド。空港に主催者のポールが迎えにきてくれてホテルにチェックイン、その後ポールと一緒に夕食。ポートランドはロブスターや他のシーフードで有名な場所。エビフライとビーフBBQをいただく。どちらも美味しかった。食後はさっさとホテルに戻り、爆睡。

         

        4/26(金)

        朝起きたら電話してとポールに言われたが、一緒に朝食のはずが、田村が起きずに昼食になる。日本にも12年住んだことあのある写真家でジャズのFM放送もやっているデイブと4人で行ったお目当ての店は休みで、その前の店で軽くサンドイッチとスープ。地元の人のチョイスだけあって、この店も美味しかった。ランチ後、デイブの作品も展示している写真展に行く。アメリカ北端のメイン州、アーティストも多く住んでいて、写真も見応えがあった。デイブは日本からアメリカに戻って、ポートランドに住み漁師たちを撮影してきた。ポートランドでは、海岸沿いに大きなホテル建設のプランがあり、その計画が進めば漁師たちの猟場が失われ、自然も大きく損なわれることになる。デイブは市役所で漁師たちとともに反対表明をし続けている。どこでも同じようなことが起きている。夕方、ニューヨークから今回の共演者、ジョー・フォンダが到着する。みんなで会場近くのベトナムレストランに夕飯に行く。私は炒め物、田村はパッタイ(なぜかタイ料理)、ジョーはフォーを食べ、会場に。それにしても真冬の寒さ。冷たい雨だが、いつ雪に変わってもおかしくない気温だ。会場の教会はありがたいことに暖房がしっかりきいていた。熱心な聴衆で演奏も自然に熱が入る。終演後、ビールを飲みに行くが、お店がもう閉まっていて、おとなしくホテルに戻りさっさと寝る。

         

        4/27(土)

        今日の会場はここポートランドから車でわずか1時間のメイン州のキタリー。会場入りは5時半だから、こちらがホテルのチェックアウト12時からどこかで時間を潰さないと。昼はジョーがまた大好きなベトナムレストランで、私たちはBBQとサラダの乗っている麺、バーミッチェリ、ジョーはまたフォー。昼頃ポールはバスでニューヨークに向かったが、その留守宅でジョーと私たちとデイブとで歓談。飛行機でみた映画の話からデイブの日本での生活や仕事の話まで、話は尽きずに時間潰すどころか足らないくらい。4時半にジョーの車でキタリーに向かう。昔ボストンに住んでいた頃、キタリーはアウトレットがあるお買い物の町だった。まさかそんなところにクラブが出来たとは。タップダンサーのドリカが設営したクラブは、彼女がポートランドのポールがかつてやっていたクラブ「カフェ・ノー」に触発され開いた店。とてもいい感じで、その地域には雰囲気のいいカフェやレストランが並び、昔のアウトレットの街とは想像できないくらい変わっていた。開演前に近所のレストランで、クラムチャウダー。ニューイングランド地方ではミスできない味。美味しかった。コンサートにはボストンの北の町、ノースアンドーバーからもバークリー時代の旧友が来てくれたり、近所の町からニュージャージーで昨年12月にやったコンサートの主催者のお父さんが来てくれたりしていて、これまたいい雰囲気のコンサートになった。終演後、友人の車で友人宅に。今夜から2泊お世話になる。

         

        4/28(日)

        泊めていただいている旧友は日本人ピアニストとアメリカ人ベーシストのご夫婦。もうお嬢さんも結婚して、ひろ〜いコンドミニアムに二人で住んでいる。最近、演奏活動を活発に再開して、話が尽きない。ボストンから共通の旧友たちも遊びに来て、すっかり話が盛り上がる。その上、彼女は料理上手で、筍ご飯からシュウマイから全て手作りの美味しいご飯。話題は30年以上前の昔話から、なんと老後の話まで。会話の合間にツアーでは大事な仕事の洗濯をさせてもらった。

         

        4/29(月)

        朝10時に友人の車でニューヨークに出発。約5時間。日本だったら長時間ドライブだが、アメリカではみんな普通にやっている。毎週5時間ドライブで仕事に通っている友人もいる。時差ボケがまだまだの田村は車で寝ていたが、私はまだ尽きない話で珍しく道中一睡もしなかった。途中でランチということになり、iPhonegoogle mapでレストランを探してみる。便利な世の中になったもんだ。田村がFrank Pepeを見つける。私の大好物のあさりのピザの店だ。コネチカット州にあり、貝好きにはたまらない。ラッキーなことに並ばずに入れて、興奮のままにピザをいただく。4枚目くらいを食べているときに、ガリッというすごい音。なんと、歯がかけたようだ。友人も気づくくらいの大きな音だった。痛みはないが歯のかけらが。幸い痛みはないが。あさりの殻があったのか….。人生、一瞬先は闇です。それでもまだしっかりピザをいただき、車に戻る。ニューヨークのホテルまで送ってもらい、彼女はお嬢さんが住んでいるクイーンズに向かう。今夜は、ニューヨークの友人と食事の約束。グルメなご夫婦で連れて行ってもらうレストランにハズレはない。今回はステーキがとびきり美味しいイタリアン。私が大好きなブルックリンにあるステーキの名店「ピーター・ルーガ」を凌ぐような美味しさ!ブルックリンまでわざわざ行かなくても、マンハッタンでこんなステーキが食べられるとは。食べて飲んで喋っての楽しい時間を過ごし、ホテルに戻りバタンキュー。明日から怒涛の毎日が始まる。

         

        4/30(火)

        今日明日が今回のツアーで一番忙しい。今日の午後、藤井オーケストラニューヨークとリハーサル。全て新曲持参で来ている。素晴らしいミュージシャンたちだから、何も心配していないが、一体どんな音楽になるのか音を出すまでは全貌は掴めない。午前中にちょっと違和感のある歯が心配で、友人たちに助言をもらい、マンハッタンの歯医者さんに木曜日に予約を入れる。それまで、痛くならなければいいが。日本は10連休突入で、行きつけの歯医者さんに電話で相談もできない。

        午後1時半からスタジオをおさえてある。ランチはスタジオ近くのインドレストランで簡単に済ませる。痛くはないが、奥歯が欠けているので食べにくいし、なんかちょっと食事に意気消沈気味だ。

        今回はフルメンバー15人のうち、都合がつかない二人を除いた13人のバンド。地下鉄が遅れたり、アパートの水漏れが起きたり、みんな集まるのも大変。ど〜んと構えてないと病気になる。なんと同じ部屋で直前までニューヨークでビッグバンドをやっている日本人女性がリハーサルをしていた。メンバーが紹介してくれて、初めてお会いした。2時くらいからリハーサル開始できたが、3時半には全て終了。大満足のサウンドで、夜のコンサートがワクワクだ。一旦解散、今回の会場、ストーンに7時過ぎに集合。その前に会場近くのダイナーでハンバーガーとサンドイッチで夕食をすませる。私も田村もアメリカのダイナーはそれなりに好きで、これも文句なし。8時半からコンサート。超満員のお客さんで、ニューヨークのコンサートには必ず来てくれるファンの方々の顔も見える。

        大編成のユニットでのオリジナル楽曲の演奏は学生時代からすでに30年やっているが、信頼するミュージシャンたちの演奏で自らの楽曲を聴きながら、前でコンダクト、ディレクトするというのは、もう表現のしようのないほど幸せだ。生音の音圧と音楽家たちのエネルギーをバンドの前で一身に受けられるなんていうのは、やってみなければわからない。音楽は、言葉とは違い心を直接繋げてくれる。最高に幸せな晩でした。

        ホテルに戻り、ビールで乾杯。今夜の録音を聴きながら明日の作戦を練る。明日は朝一番でレコーディングスタジオに行き、このオーケストラでの録音だ。このバンドでのCDはこれが11作目になる予定。

         

        5/1(水)

        ホテルのシリアル朝食をとり、朝9時前にホテルを出発。スタジオは地下鉄で30分、クイーンズのアストリアにある。全幅の信頼を置いているエンジニア二人がやってくれるので、何も心配はしていない。こういう人たちと仕事ができるなんて、本当にラッキーだ。スタジオに着いたら、もうすでにマイクから譜面台から全てセッティングされている。さすがの仕事ぶり。メンバーは三々五々集まり、簡単なマイクチェック。用意しているマイクは明らかにメンバーの音を知っていてその特性に合わせたマイク。同じサックスセクションでも全然違うマイクが置いてある。サウンドチェック後にまた微調整で別のマイクに変えるキメの細かさ。

        11時過ぎから録音開始、すごいスピードで進み、なんと3時過ぎに全曲録音できた。遅いランチを近くのギリシャレストランで食べて、ホテルに一旦戻る。今日はストーンでの5日間の2日目、ジョー・フォンダとのインプロビゼーション。ベースはアンプも使わない、まさにアコースティックコンサート。ジョーは、何が出てくるかわからないミュージシャン。今回のツアーの2日目のコンサートでは、見事な歌声を披露してくれた。ストーンではいつもよりしっとりと深く沈んでいくような演奏で、共演していても、心が洗われるような気分だった。

        終演後、普段はあまり見かけない若い聴衆に話しかけられた。私の楽譜をギターの初見の練習用に買ってくれたそうだ。ストーンは、以前はイーストビレッジにあったが、今は13丁目にあるニュースクールの中の小さなリサイタルホールを会場としている。ニュースクールの学生ならば無料で入場できるのだが、ここで学生も見ることは珍しい。どうしてみんな来ないんだろう。音楽を勉強している学生が音楽聞かないでどうするんだろうと思うが、世界中で同様なことが起きている。

        近所の日本グロッサリーで寿司をテイクアウト、ホテルの近くでビールも買って、ホテルの部屋で遅い夕飯。

         

        5/2(木)

        昨晩近所で買ったパンで朝ごはん。その後田村はまた爆睡突入。韓国料理レストランを近所に見つけたので、そこでランチと思っていたが、もしかすると起きないかも。ところが11:15に目が覚めて、大好物の韓国料理と聞くなり飛び起きる。ランチはそこでビビンパ。美味しかった。韓国街まで行かなくても美味しい店があって嬉しい。ホテルに戻り、歯を磨き、地下鉄で友人に紹介してもらった歯医者に。イーストビレッジの歯医者さん、こちらの説明を聞いて持参した歯のかけらも見てから、口の中を丁寧に調べてくれた。が、「どこもかけていないよ」と。マジですか!じゃ、このかけらは?「確かにどう見ても歯のかけらに見えるけど、95%~99%、これはあなたの歯が欠けたものではない」との診察。確かに違和感は若干あるが、痛みはない。お医者さんによれば、おそらくピザにこれが入っていてそれを噛んだのだろうと。じゃ、他人の歯????それはそれでさらに気持ちが悪い。でもお医者さんによれば、「ピザはオーブンで高温で焼いているからバクテリアは死んでいて問題ないよ。寿司じゃなくてよかったね」 まあ、確かに。お騒がせしました。待合室でまたまた爆睡中の田村を起こして、いきなり春のような日差しのマンハッタンを歩いてホテルに戻る。

        今日はモリイクエさん、クリス・コルサーノとのインプロカルテット。会場入りの前に近所の大戸屋で夕食。日本の大戸屋とほぼ同じ味だが、値段は約2倍。まあ、こちらの外食全般の相場から考えれば、こんなもんだろう。ストーンに6時半に入りセッティング、順調にいって時間が大幅にあまり、開演まで楽屋でひとしきり談笑。クリス・コルサーノとの共演は初めてだったが、評判通りのスペシャルドラマー。私がニューヨークで演奏活動を始めた頃によく出演していたトニックのバーでその頃バイトしていたという話で、そうなんです、もう息子でもおかしくない年代の人と共演するくらいの歳になってしまったのです。ニュージャージーにいるクリスのお母さん、明後日、共演しその後は西海岸、カナダと一緒にツアーするシドニーのアリスターもLAから到着してすぐに聞きに来てくれた。盛会でした。

        連日、音楽ファンだけではなくミュージシャンも聞きに来てくれるのは本当にうれしい。今日は、昨年カナダの同じフェスティバルに出演していたサックスのダリウス・ジョーンズや、MMWのビリー・マーチンも来てくれた。

        ホテルに戻る途中の日本の居酒屋で、アリスターと一緒にビールで乾杯。今日も盛りだくさんの日でした。

         

        5/3(金)

        何時に寝ても毎朝6時に起きて、その後は眠れなかったのが、ようやく8時まで2度寝ができた。時差ボケ完治か。今日の大事業は洗濯。近所のスーパーで買ったクロワッサンとスコーンで朝食後、大きなスーツケースに洗濯物を詰め込み、グーグルマップで調べた近所のコインランドリーに行く。大きいとはいえ洗濯機が一回で3.75ドルは高い。が、やらないわけには行かない。洗濯している間に近所の自然食スーパー、ホールフーズでお惣菜を買ってランチ。野菜がたくさん食べられて嬉しい。食後に洗濯を乾燥機に入れ、今度は近所でコーヒー。ついでにニューズスタンドでニューヨークタイムスを買う。文化面のコンサート情報欄に写真入りで紹介してくれている。ありがたい。仕上がった洗濯物をバッグに詰め込み、ホテルに戻る。今日は6時に会場入り。ちょっとのんびりできる。田村はまた爆睡。ちょっと心配になる。夜も結構寝ていると思うが、かなりバテているのだろうか。見た目は若く見えても、もう若くないから。

        今夜はオリジナルの新曲を持参したピアノトリオ。ベースは初めて共演するクリス・トルディーニ、ドラムのデヴィン・グレイとはベルリンで何回か演奏しているが、譜面を使っての演奏は今回が初めて。念入りにリハーサルするが、達者な彼らにかかっては、1時間で完璧。楽屋で持参した寿司弁当で夕食。演奏は、私としては大満足のピアノトリオ。スピードもあり、表情も豊かだし、何よりもとにかく本当に楽しかった。今回、録音もしたかったのだが、スケジュール調整ができずに諦めた。続けたいバンドだ。

        終了後、歩いてホテルに戻り、明日の共演者アリスターと3人でホテルの部屋でビールで乾杯。毎晩、よく飲んでいるように聞こえますが、私と田村はアルコールが弱くて毎晩小瓶1本をシェアです。経済的!

         

         

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        2018北米ツアー
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          2018北米ツアー        by田村夏樹

           

          10月6日

          近くのカフェで朝食。部屋で事務仕事。向かいのラーメン屋で昼食。そのあと街を歩いてお土産探し。メープルシロップとスモークサーモン。ついでにボロボロになって来た薄手のセーターの代わりを探す。2件目に入った店でなかなか良いのが見つかった。これならツアーに持って行っても嵩張らず暖かい。5時にリサが藤井を迎えに来た。彼女の家でインタビューを受けるためだ。そのインタビューの後の食事に僕と井谷も誘われたので。6時過ぎにホテルを出て駅に向かう。割と簡単に切符も買えて、4駅目で降りる。ここからはGoogleマップを頼りに歩いて行く。10数分で落ち着いた一軒家の住宅エリアにあるリサの家に到着。玄関まで良い匂いが漂ってくる。リサはピアノを教えているがすっかり忘れていた予定外のレッスンが入ったので、料理を作りながらのインタビューだったそうだ。チキン、タコス、トウモロコシ、ライス、結構手の込んだ料理だった。美味しくいただきお腹いっぱいになる。

          ホテルの近くまで送ってもらい、今日は早めに寝る。

          10月7日

          今日は井谷君が帰国する日で、朝9時にホテルのロビーでお見送り。お疲れ様でした。

          演奏もワークショップもないので事務仕事を休憩して滅多にしない観光に出かけた。夕食をちょっと郊外にある日本食レストランに行くことにしていたので、その中間にあるグランビル島に行くことにした。夜のレストランはマネージャーをやってる人がシアトルや札幌でのコンサートにも来てくれた知り合いで、せっかくだから伺うことにしたのだ。昼にホテルを出て、先ずは15分ほど歩き南側の海岸まで行き、フェリーで島に渡る。というと大げさに聞こえるかもしれないが、フェリーと言っても数人しか乗れない渡し舟って感じのものだった。船頭さんが日本人だったのでちょっとびっくり。1分ほどで到着。本当にその辺の川を渡ったという感じ。船着場からすぐのところにマーケットがあった。とりあえず昼食。フードコートのような所があったのでそこでタイ料理を食べた。たくさんの建物が点在していてそれぞれにいろんな店が入っている。しかし基本似たり寄ったりであまり面白くはなかった。ここからだと歩いて行ける夕食のレストランに行くまで時間を潰さなくちゃなので、ゆっくりあちこちの建物を廻った。少し休憩しようということでカフェに入りコーヒーを注文。カウンター席で飲んでいたら従業員が食事を手に「ここに座ってもいいですか?」と言ってカウンターの一番端にきた。そこに荷物を置いていたので、自分たちの方へ引き寄せようとして、まだ一口しか飲んでいないコーヒーカップに引っ掛けてしまった。カップが倒れ藤井のズボンがびしょ濡れになってしまった。黒いズボンだったので目立ちはしないが寒いし身体が冷えてしまうといけないのでタクシーで急いでホテルに戻ることにした。ネットで調べたらすぐに洗った方がいいと書いてあったので部屋の洗面所で洗濯。暖房の風が当たるところに干して置いた。タクシー代はかかったがもう見る所も無く、どうやって時間を潰そうかと困っていたのでまあ良しとする。しかし火傷しなくてよかった。夕方バスでその日本食レストランに向かう。よく流行っていて食事時間は2時間までらしい。知り合いのマネージャーは忙しい中色々と気を使って話をしに来てくれる。ワインと寿司の盛り合わせとアボカドの天ぷらを美味しくいただき、またバスに乗ってホテルに戻った。

          10月8日

          昼食はホテルの向かいにあるベトナムレストランへ。かなり美味しかった。2時半にホテルを出て藤井がワークショップをやるウェスタン・フロントにバスで向かう。20分程で到着。少し早く着いたのでまだドアがしまっている。近くのカフェで時間を潰し、そのコーヒーを持って会場に。リサが普段教えているインプロヴィゼーションのクラスだが、若者からおばあちゃんまで幅広い年齢層だ。2時間いろいろな組み合わせや少し決め事ありなどでインプロしてもらい藤井が感じた事や生徒さんが感じた事などをを話しながら進行。僕は部屋の片隅で聴いていたが、部屋が寒くて参った。後で聞いたら藤井も寒くて辛かったそうだがカナダの人は全く平気そう。リサなんか途中からノースリーブになったくらいだ。慣れなのか人種が違うからか。1時間の休憩を挟んで次のクラスが始まった。その部屋の隣に受付用の小さなスペースがありソファーがあったのでそこに移動。足を伸ばして座れて助かった。暖かかったらうとうとするにはうってつけのソファーだったが寒くて寝ていられなかった。9時前に次のクラスも終了。藤井はさぞかし疲れたと思う。バスで帰ろうとしたが結構待たなくちゃなのと雨も降っているのでちょうど来たタクシーでホテルの近くまで戻り、まだ営業していたイタリアンレストランに飛び込む。ワインとピザとパスタでようやく身体が暖まった。

          ホテルに戻り荷物をまとめて寝る。

          10月9日

          9時にホテルを出る予定だったが、起きるのが少し遅かったので早く出て空港で朝食にしようということになり、8時過ぎにチェックアウト。10分ほど荷物をゴロゴロと引っ張って地下鉄の駅に到着。ホームに行くとちょうど空港行きの電車が出る所だった。30分弱で空港に着く。チェックインして帰国の途に。

          1ヶ月近いツアーで、竜巻による停電などもあったが、2連泊や4連泊したところもあり、いつものツアーに比べ今回はかなり楽なツアーだった。

          持って来たLPは完売、CDも2枚残っただけで嬉しい。

          2018年北米ツアーでした。

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          2018 北米ツアー
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            2018 北米ツアー

             

            by田村夏樹

             

            9月22日

            今日も停電が続いている。お湯もわかせないのでジュースとベーグルをトーストしないで食べる。シナモンレーズンだったのでまだ食べやすかった。

            昼は茹でてあったトウモロコシですます。ブラッドが迎えに来てくれて会場の教会へ。結構大きな教会だった。お客さんはあまり多くなかったがジェシーと初共演で楽しく終了。この辺りは停電していなかったので、店もやっている。温かいご飯をこの辺りで食べていこうという話になり近くのメキシカンで食事。

            夜はギグ・スペースという会場でThis is It!のライブ。4バンドが演奏するが一番最後の10時からスタート。みんな喜んでくれたようだ。

            宿に戻ったらまだ停電している。暗闇の中ペンライトで照らしながら冷凍室に移して置いたビールで乾杯。早々に寝る。

            9月23日

            朝食はまた冷たいベーグルとジュース。2時からレコード店でライブがあるというのでその前にどこか空いている店を探して昼食にしようと12時頃に宿を出る。商店街の左側は停電しているが右側は電気がついている。ある店に入ろうとしたら食事が出るまで1時間以上かかりますよと言われ、別の店を探す。みんな開いている店に押しかけているようだ。仕方なくまたメキシカンに入る。屋台に毛が生えたような店だったが背に腹は変えられない。食後ミュージシャンに教わった美味しいカフェで強力なエスプレッソを飲み、レコード店に向かう。そこで聞いたNomadというバンドが素晴らしかった。久々に感動した。全員20代30代の若者だったが音楽に向かっている姿勢、自分たちの目指す音楽に真摯に向き合って一切ハッタリもない。来て良かった。最後まで聴きたかったが時間になったのでリハーサルに向かう。演奏会場でオーケストラのリハーサルをやり、6時から藤井のピアノソロ。4番目にオーケストラをやってオタワでのライブが終了。宿に戻るとまだ停電している。なんてこったいと思いながらペンライトで明日の荷造りしてビールで軽く打ち上げと思っていたら、電気が点いた。なんて明るい!2日前からかなり冷えて来たので暖房も使えて嬉しい。しかし電気に依存しまくりの生活を考えさせられる体験だった。

            9月24日

            6時に起きてゴミを玄関に集めブラッドの車で空港へ。

            何から何まで世話になったブラッドに感謝。

            今日は移動日。オタワからトロント経由でフィラデルフィアに向かう。荷物もピックアップしなくて良くなったし色々と変わってきている。

            フィラデルフィアに夕方到着し迎えの人に電話。建物の外で車を待つ。しかしなかなか車が来ない。迎えの人から連絡があり見つけられなかったからもう1周してみるとのこと。よく見たら待っていた場所はタクシーとリムジンしか入れないレーンだった。一般車が入れる場所に移動。気がついて良かった。無事に会えて宿泊する主催者であるスティーブの家に向かう。部屋に荷物を置き、歩いて会場を見に行く。個人の家のリビングだがお客さんが30人くらい入れそうな広さだ。明日の夕方来ますと言って食事に行く。近所のカフェに行ったがスープもサンドイッチも凄く美味しかった。部屋に戻り寝る。

            9月25日

            遅めの朝食を近くのカフェで食べる。明るくて雰囲気もいいので午後事務仕事をしにまた行った。夕方会場へ行きセッティング。対バンのドラムの人がドラムセットを持って来てくれている。彼は大学の先生でもあり、演奏直前まで授業があるので学校に戻った。セッティングが完了したらどしゃ降りの雨だ。傘を借りて今日3度目になる近所のカフェに食事に行く。何を食べても美味しい。

            演奏が始まったがピアノが鳴らなくてやりにくい。会場の響きもそんなに良くなかったのでトランペットも吹きにくかった。でも満員のお客さんはとても喜んでくれたようだ。

            演奏後会場の持ち主のおばちゃんが紅茶を入れてくれてスティーブ夫妻とこちらのメンバーとで談笑してから部屋に戻り寝る。

            9月26日

            空港まで送ってくれる人が来るまでに朝ごはんを済まそうということになり、今度はさらに近くのカフェへ。ここも凄く美味しかった。家に戻り荷物を玄関のところに集めたら迎えの人が来てくれた。空港まで渋滞もなく予定通り到着。

            ボストンに向かう。藤井はボストンのローガン空港へ到着したら直ちにポートランドのラジオに電話出演することになっていたが、フィラデルフィア出発が遅れている。13時発が13時半発になりそうだ。これだとボストンに到着した時は番組が終わってるので、急遽出発前に出演することになった。出発がさらに少し遅れ、13時半から始まる番組にギリギリ間に合って、なんと飛行機に乗り込んでる途中の機内通路を歩きながらの出演だった。

            ボストンに着いたら旧友のジェーンが迎えに来てくれた。途中いろいろな用足しや食事に付き合ってくれて会場までドライブしてくれた。

            このボストンの会場は貸し小屋なので8時から10時までの2時間しか借りていない。8時からセッティングして8時半演奏開始、9時半演奏終了、10時完パケという具合だ。

            終演後こちらも旧友のえりちゃん夫妻の車でノースアンドバーにある彼らの家に向かう。最近引っ越したばかりの新築の家はさすがアメリカの郊外の家。広いです。食事も用意しておいてくれて、美味しい家庭料理を食べさせてもらい全員幸せになる。まだ新築の匂いがするピカピカの家でゆっくり寝させてもらう。

            9月27日

            今日は1日空き日なのでえりちゃん宅で溜まった洗濯物を選択させてもらう。結構な量があったがでかい洗濯機で楽に入り、乾燥機もでかくて一度の洗濯で終了。事務仕事で書類にサインをして送らなくてはいけないものがあり、えりちゃんに文具屋のステイプルズまで連れて行ってもらう。メモリスティックを使ってコピー機でスキャンしてこちらのパソコンに送信。家に戻りそれを先方に送って無事済んだ。カフェでお茶した後スーパーで夜の食材を買った。せっかくニューイングランドに来てるのだからと泊めていただいたお礼も兼ねてロブスターを購入。溶かしバターにレモンを絞って食べる。美味しかった。

            9月28日

            遅い朝食をえりちゃん宅で食べる。焼き魚に野菜に卵焼きに納豆に味噌汁にお漬物。まるで旅館の朝ごはん見たい。手間かけていただいてありがたいです。

            11時過ぎに家を出てアムトラックに乗るためボストンのノースステーションまで送ってもらう。早めに駅に着いたのでまだ何番線から出るかボードに出ていない。ピザでも食べるか買って車内で食べようかなどと話していた。まだ何番線か出ないかとボードを見ると「キャンセル」の文字が。なんですと?キャンセル?藤井がチケットカウンターへ行き確かめると、何日も前にキャンセルのメールを送ったとのこと。こちらは全然気がつかなかったのだが。サウスステーションに移動してバスで行くしか方法がないとのこと。慌てて仕事に間に合うバスがあるか調べる。友人のアンにもメールして調べてもらう。幸い2時15分発のバスに空きがあった。急いで予約してタクシーでサウスステーションに向かう。話には聞いていたが最近のボストンは渋滞が酷い。しかしなんとか駅でサンドイッチを食べられる時間に到着。一応カウンターに行ったらプリントアウトしなきゃ使えないと言われるがそんなもの持ってないと言うと向こうで紙のチケットを用意してくれた。やっとバスに乗り込み一安心。3時間ほどでポートランドに到着。アンが連絡をつけておいてくれて、主催者のポールがバス停に迎えに来てくれていた。いやはや色々あります。

            いつもの教会で無事コンサートも終了。ホテルに戻り寝る。

            9月29日

            安いホテル独特の美味しくない朝食を食べ、ポールの車で空港へ。予定通りにニューヨークに到着。色々手伝ってくれるケビンが迎えに来てくれている。ブルックリンにあるエアーBnBに入れるのが4時以降なのでケビンが住んでるニュージャージーにあるインドレストランへ行き、時間つぶしも兼ねてゆっくり食事。時間になったのでブルックリンの宿に向かう。1時間半ほどで到着。

            入室もスムースに済み荷物を置いて設備チェック。水道の蛇口にお湯と水マークが貼ってあるのだが実際は反対だった。しかも止めるときにきっちり下まで下ろすと止まらず、中途半端なところにすると止まる。ニューヨークだ。シャワーも書いてあるお湯の方に傾けていてもお湯にならず水の方に傾けるとお湯になる。最初それがわからず風邪ひきそうになった。それでもホテルより広々してるから気分的にリラックスできる。今のニューヨークのホテルって庶民が泊まれる料金じゃないし。

            時間にまたケビンが迎えに来てくれて会場に向かう。8時半から演奏スタート。お客さんが所謂「通」の人たちがほとんどで凄くやりやすかった。落ち着いて音楽に向き合える。

            終演後またケビンが宿まで送ってくれた今日は1日世話になりっぱなしだ。

            9月30日

            今日はアストリアにある「サムライホテル」と言うスタジオで藤井がソロピアノのレコーディングをやる。ブルックリンにあったシステムズ2がなくなってエンジニアのマイケルとマックスがこの場所を借りてやっている。今日はマックスが録音してくれた。僕はロビーで事務仕事。無事終了。友人夫妻との6時のディナーの待ち合わせ場所まで天気もいいし時間もあるし歩いて行こうと言うことになる。携帯で調べたら1時間ちょっとかかる。アストリアから南下して橋を渡りルーズベルト島を下に見ながらマンハッタンに向かう。橋のすぐ横をケーブルカーがマンハッタンとルーズベルト島を往復している。この橋は映画スパイダーマンにも出てくる。アストリアから50分ほど歩いたその橋の途中で藤井の足が攣り少し休憩。ようやくマンハッタンに入る。待ち合わせの近くのホールフーズで水を買って休憩。6時になったので待ち合わせのレストランへ。この友人夫妻が選んでくれるレストランはいつも美味しいがこのシーフードレストランも何でも美味しくて嬉しい。よく食べよく飲んで、地下鉄で帰り寝る。

            10月1日

            今日は昼夜食事会だ。ランチはつい最近スタジオ業務をリタイアしたナンシーと食事。ニューヨークでも有名なこのスタジオが突然営業をやめたニュースは音楽関係者の間で大騒ぎになった。僕たちも長年お世話になったスタジオだ。

            セブンスアヴェニューから地下鉄に乗りキングスハイウェイで下車。少し時間があったので藤井の靴下を買いに駅前のTJマックスへ。安いものが揃っている。1束6足の靴下を購入。これでツアー終了まで洗濯しなくても大丈夫だそうだ。待ち合わせのターキッシュレストランに行くと間も無く昨日録音してくれたエンジニアのマックスが来た。しばらくしてナンシーも現れ、4人で食事。ナンシーの夫でエンジニアのジョー・マルシアーノも来るはずだったが飼い猫が急病になり来られなくなったとの事。ここでも美味しい食事をいただく。3時過ぎにナンシー、マックスと別れて一度宿に戻る。しばらくして今度はライブに来てくれたデイブ・ミラーとゆり子さん夫妻の家に向かう。一度マンハッタンに入ってからまたクイーンズに戻る。セネカアヴェニューで下車。デイブの家に到着。3匹の猫に挨拶。細長いが結構広い。ここでも美味しい食事をさせてもらいいろんな話で盛り上がる。途中でベーシストの友人も参加。さて帰ろうとなり、どの電車で帰ったらいいかウーバーを呼ぼうかと話しているとゆり子さんがLyftを予約してくれた。彼女にクレジットされるから申し訳なかったが、甘えることにした。楽に宿に戻れ、シャワーを浴びて寝る。

            10月2日

            朝食後荷物をまとめて、ニューアーク空港への行き方を再度調べる。電車を乗り継いで行くのとウーバーで15ドルくらいしか違わないので結構重い荷物を持っての階段の上り下りを考慮するとウーバーで行こうと言うことになった。

            4分ほどで車が来た。このドライバー、ハイチ出身の超陽気なおじさんだった。空港まで話が盛り上がり大騒ぎのうちに到着。ユナイテッドなのでラウンジが使えて助かる。結局1時間遅れで出発。LAが涼しくて助かる。昨日まで30度あったらしいが。ウーバーでホテルへ。チェックイン後近くのレストランで夕食。スペアリブやサラダがすごく美味しかった。

            部屋に戻りシャワーを浴びて寝る。

            10月3日

            ホテルの朝食を済ませ部屋で事務仕事。昼食は歩いて5分程のハンバーガー屋に行く。評判の良い店だけあってかなり美味しかった。部屋に戻り少し昼寝。2時45分にウーバーを呼びサドルバック・カレッジに向かう。ウーバーのおじさん、息子がその学校を出て、娘がいまその学校に行ってる。よく知ってるよとの事。その言葉でひと安心。何せ広いから目的の建物の近くまで行ってもらわないと楽器も持ってるので大変だからだ。道路が少し混んでいて20分ほどで到着。流れていれば10分の距離だが時間がかかってもウーバーは料金が最初に決まるので気が楽だ。校内に入っておじさん適当なところに止まり、着いたよと一言。いやあのー、FAという建物の近くに行って欲しいのだけどと言うと、それは知らない学校はここだ。誰かに聞くといい。ええっ?よく知ってるって言ってたじゃないですか。と言っても仕方ないので車を降りて近くに居た学生に聞いたら何と偶然にも目の前の建物がそうだった。ラッキーでした。

            4時から7〜80分演奏し、質疑応答。驚いたのは学生の質がものすごく上がった事だ。10数年前にやはりここでワークショップをやったのだが、その時はさほどいい学生が揃ってるなとはお世辞にも思えなかった。ジョーイが頑張ったからだろうか。お陰ですごく演奏しやすかった。終演後近くのレストランで彼の奥さんも来てみんなでディナーをご馳走になった。カリフォルニア・アジア・フュージョン・レストランと言ってたが、基本チャイニーズのようだ。ここも美味しかった。ジョーイはまた授業に戻り、こちらは近くのカフェでエスプレッソを飲んでまたウーバーでホテルに戻る。公共交通機関が町の広がりに追いつけず、全くワークしていないカリフォルニアだが、特にダウンタウンではないこの辺りでは車なしでは生きていけない。全ての店が車で来ることを前提にしている。通りを歩いてる人を見ることは滅多にない。

            まだ夜11時だが今日は早めに寝る。

            10月4日

            ホテルでの朝食は毎回シナモンレーズンベーグルとオレンジジュースとコーヒー。ベーグルの中では1番の好物。11時に友人の優子ちゃんが迎えに来てくれて、ランチを食べに蕎麦屋に向かう。その店に主催者のロッコが迎えに来てくれる事になっている。モールに入っている田中屋と言う蕎麦屋に行ったら休業日だった。優子ちゃん「ええ?ちゃんと確認したのに」直後に曜日を勘違いしてたことが判明。優子ちゃんらしい。昨日学校でのコンサートにも来てくれた裕美子ちゃんも合流してくれた。仕方なく隣のアジアレストランに入った。それぞれ寿司やパッタイやうどんを食べたがまあまあの味だった。ロッコが迎えに来てくれるまで時間があるので同じモール内にあるクリームパンカフェに行った。日本人がやってるパン屋さんだがよく流行っている。そこでコーヒーを飲みながら5人でいろんな話をしているとロッコが到着。このエンジェル・シティー・ジャズフェスティバルは今回彼がほとんど一人でやってる。忙しいけれど気が楽だと言っていた。なので車のトランクはいろんなものが詰まっているのでバッグを後席に積み上げ、僕と藤井が残りの後席に無理やり座り、助手席に井谷君が小さいキャリーバッグを抱えて座る。会場近くのホテルに向かう。荷物をおろし少し休憩。夕方ロッコがまた迎えに来てくれて会場へ。対バンがリハーサル中だった。映像を組み込んだ7人のバンド。コルネットのおじいちゃんがいい雰囲気を出している。こちらのサウンドチェックを済まして近くのカフェで夕食。何と地元の高校生ビッグバンドがライブをやっていた。なかなかの演奏だった。会場に戻り本番。いいバイブレーションの会場で楽しく演奏できた。対バンの演奏を聴き、ホテルに戻る。

            10月5日

            ホテルのシャトルバスで空港へ。乗っているのは9人だったが何と全員アジア人だった。ラウンジで朝食を食べ、バンクーバーに向かう。入国もスムーズに済み、タクシーでダウンタウンにあるホテルへ。夕方、今回色々と世話してくれたリサが迎えに来てくれた。とりあえずチャイナタウンの外れにある会場に行きセッティング。ここはミュージシャン仲間でやり始めたばかりの場所らしい。しかしピアノがすさまじい代物だった。白鍵のよく使う音域が下の木の部分が出て来ていて茶鍵になっている。セッティングを終え、チェス・スミスのトリオが出演しているウェスタン・フロントに向かう。途中インド料理屋で夕食。以前よく演奏した会場で懐かしい。マット・マネリのヴァイオリンとクレイグ・タボーンのピアノ。マットのマイクロ・トーナルがいい感じだ。

            演奏が終わると同時にこちらが出演する会場に移動。2つの対バンの人たちも到着し演奏が始まる。こちらの出番が最後だったので11時半過ぎから演奏開始。終わったのは真夜中の1時前で片づけてホテルに戻り寝たのは2時半頃だった。

            | ツアー日記 | 06:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2018北米ツアー
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              北米2018

               

              by 田村夏樹

               

              9月14日

              羽田を夕方に出発。その朝首を寝違えてしまった。荷物を持っての移動が大変になるかも。「うがい」とんでもない。「目薬」とんでもない。「トランペット」トンデモナイかどうかグエルフに着いてからのお楽しみ?

              夕刻トロントに到着し、カーサービスの車でグエルフへ2時間のドライブ。途中かなりのガタガタ道で首が痛い。ヘッドレストに頭を押し付けていると少しマシになる事を発見。しかし一度思わず叫んでしまいそうな凹みがあった。何度かこの道は車で走っているはずだがこんなに揺れる道だとは今回初めて気付かされた。飛行機から降りたときは割と調子が良かったのだがお陰で痛みが戻って来てしまった。

              ホテルにチェックイン後近くのバッファローウイング屋で夕食。オニオンリングがすごく美味しかった。

              ドラムの井谷君は昔マッサージ師をしていたこともあり、すごく軽めの処置をホテルの部屋でやってくれた。しかし効果はすぐに出ずに、その夜は首の痛みと足の痙攣でほとんど眠れなかった。まくらの高さを色々変えたり、フクラハギにバンテリンを塗ったり、部屋の中を歩き回ったりしたが、藤井は起きない。昔は本当に小さなカサッという音でもすぐに目を覚ましたのだが、歳のせいか最近周りでバタバタしていても目を覚まさないので気が楽なような心配なような。

               

              9月15日

              朝8時半にホテルに迎えが来て会場へサウンドチェックに行く。音が出て良かった!ただ普通の角度だと首が痛いので、ほとんど床に向かって吹く。ワダダ・レオ・スミスみたいだ。1時間ちょいで終了し、ホテルに戻る。眠い。とにかく眠れる時に眠っておく。ツアーの鉄則です。首の痛みと睡魔がせめぎ合うがなんとか昼まで寝た。起きてすぐにランチに行く。タイレストランに行ったが美味しくなくてがっかり。2時45分に迎えが来て会場へ。同じ会場の最初のバンドを聴きたかったので早めの出発になった。

              ピアノ、ギター、ベースのトリオで完全なインプロだった。

              そしてこちらの出番。ほぼ満員のお客さんの質も良く、楽しく終了。メンバー紹介の時に藤井が寝違えのことを言ったので、終演後楽屋に塗り薬を持って来てくれた人もいた。100パーセント自然なもので作ったクリームだから安心して使ってちょうだいとの事だった。ありがたいです。

              夕食はフェスティバルの招待で今居るミュージシャン全員会場近くのフレンチレストランへ。僕たちは午後の部だったが夜の部のバンドに藤井のニューヨークオーケストラでも演奏してくれて居るドラムのチェス・スミスが居てびっくり。食後彼が入ってるバンドの演奏を聴いたが、素晴らしかった。アルトサックスのダリウス・ジョーンズの何と伸びやかで美しい音か。ボーカル、ピアノ、ベース、もちろんチェス・スミスも全員素晴らしかった。

               

              9月16日

              昼12時からのコンサートに行った。ピアノ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チューバのトリオだったが徹底して静かな演奏だった。静かなりに展開も面白くすごく楽しめた。2つ目はピアノとトランペットのインプロデュオ。悪くはないのだが全て予想のつく展開と音色で、時差ぼけの状態で聴くのはちょっときつかった。

              コンサートが終わって、遅いランチを主催者が誘ってくれて一緒に行った。ベジタリアンレストランで、体には優しいのかもしれないが味はイマイチだった。一度ホテルに戻り昼寝。藤井はずっと事務仕事をやっていた。藤井の頑張りには頭が下がる。

              夜のコンサートに向かう。静かなノイズ系でどうぞ寝てくださいという音楽だった。僕も少しうとうとしたが、昼寝をして居ない藤井は爆睡。椅子から落ちなければいいがと心配するほど。あとで聞いたら夢まで見て居たそうだ。会場でCDの売上精算を済ませ、フェスティバルの事務方トップのジュリーにホテルまで送ってもらう。途中から焦げたような匂いがし始めたが、ホテルのすぐ近くでさらに匂いが強くなり、これはやばいんじゃないかということになり下車。歩いてホテルに戻る。ジュリーはレンタカー会社に電話するから心配しなくていいからと言ってたが、すぐに迎えがくればいいが。

              ホテルでビール1杯の軽い打ち上げをして寝る。

               

              9月17日

              6時に起きて6時半からのホテルの朝食を食べ、6時55分にカーサービスでトロント空港に向かう。来た時と違って高速を走ったので首に負担がかからなかった。毎日少しずつ痛みは減ってきているのだが、またガタガタ道を行くのかと思っていたので助かった。

              出発ゲートが変更になったが、予定通りモントリオールに到着。主催者の車でカサデポポロへ。会場は通りを挟んだ向かい側になるが、宿泊も出来るのですごく助かる。部屋で事務仕事をしたり昼寝をしたりして、夕食後明日自分たちも演奏するサラロッサに行く。1セット目はボーカルとベースのデュオ、2セット目はグエルフで一緒だったダリウス・ジョーンズのバンドだった。グエルフの時よりもアグレッシブな演奏だった。終演後宿泊しているビルの1階に入っているカフェバーでワインを飲む。ダリウスバンドの連中も合流していろんな話をして3階の部屋に戻り寝る。

               

              9月18日

              時差ボケが少し抜けて来ていて、まとまった時間眠れるようになって来た。7時に起きて近くのパン屋で朝食。さすがフランス文化圏、クロワッサンが美味しかった。店の外の椅子に腰掛けて食べているとスズメがおこぼれを狙ってすぐ傍まで来る。リスも周りを走り回っている。街中なのにのどかな情景だ。

              夕方サウンドチェックを終えて一度部屋へ戻り、6時半に会場のビルに入っているレンストランで食事。食べ終わって1セット目のバンドを聴きに行く。トランペットのグレッグ・ペデルセンのバンドだ。彼とは神戸のビッグアップルで以前対バンをやっている。今日はその時とは違ってトランペット、アルトサックス、ベース、ドラムという編成だ。トランペットは凄くいい音をしてるし、テクニックも素晴らしかった。

              こちらの演奏になり、楽しく終了。

              宿に戻って寝たのは1時過ぎ。明日は5時半起きだ。

              MontrealOttawa

              9月19日

              5時過ぎに起き出し荷物を持って宿の外で主催者の車を待つ。6時に待ち合わせなのだが10分過ぎても来ない。昨夜からいきなり涼しくなって早朝は寒いくらいだったが外で15分待ったが来ないので電話をかけてみた。留守電。飛行機に乗り遅れるといけないので。タクシーを拾う事にしたがなかなか通らない。それかではということでウーバーで行くことにしたが来るまで6分かかる。途中道路が混んでいて飛行機の乗り遅れると連続チケットなので以後のチケットが全て使えなくなるからドキドキだ。やっとウーバーが到着し空港へ向かう。運よく渋滞もなく十分間に合う時間に着いた。

              オタワに着いて空港内のカフェで朝食を食べながら迎えに来てくれるブラッドを待つ。

              車で宿泊場所へ。チェックインできるのが2時以降なのでそれまで町を散策したりリハーサルとコンサートをやる会場を見たりした。なかなか面白いエリアだ。

              時間になったので宿に入る。Air BnBで取った民泊は3階建てのタウンハウスだが綺麗な部屋で広さもたっぷり。ホテルと違ってリラックスできる。

              荷物を置いてブラッドの車でキングストンに向かう。約2時間で到着。小さな教会だが熱心なお客さんでやりやすかった。主催者の奥さんが沼津出身の日本人で終演後色々話をする。マリンバ奏者で最近インプロも始めたそうで、僕たちの演奏を聴いて勇気が出た?らしい。

              またブラッドの車でオタワに戻り小腹が空いたので買っておいたポテトチップスを食べて寝る。

               

              9月20日

              今日は夜のオーケストラリハーサルまで何もないので朝から洗濯機で洗濯。ズボンなども洗えるので助かる。ホテルじゃ手洗いなので大きなものは無理。夕方6時半にブラッドが迎えに来てくれてオーケストラのリハーサル会場へ。7時からリハ。トロンボーンが都合で参加できなくなったので、普段12管でやってるパートをアルトサックス、テナーサックス、トランペットの3管でやることになる。しかもテナーのおじさん具合が悪いようだ。大丈夫なんだろうか。終了後チャイナタウンで遅い夕食を食べて宿に戻る。

               

              9月21日

              昼食用に近くのマーケットでトウモロコシとリンゴを買って宿で茹でて食べる。今日は藤井と僕でカールトン大学でのマスタークラスだ。2時にジェシーが迎えに来てくれた。大学のカフェでコーヒーを飲んで3時から授業。まず自分たちの演奏を30分程やって、演奏の説明をし、質疑応答。中学のブラスバンドでトランペットを吹き始めた話や、高校生の時京都のネグリジェサロンでプロデビューした話などをするが、ネグリジェサロンの話で盛り上がる。

              後半学生に演奏してもらい、二人でコメントする。最後は誰でもやりたい人がステージに上がって僕のコンダクションで1曲やって無事終了。7時からの夜のソロコンサート会場へ向かうはずだったが、クラスの最後にジェシーがコメントし緊急竜巻警報が出たからみんな注意して行動するようにとアナウンスしている。ゲゲッ竜巻きですか?確かに外を見ると嵐になっている。大学構内にいる方が安全だろうということでカフェに行き、軽い夕食をとる。ネットの情報で警報地域が移動したので夜の会場に向かうことにした。今度はどしゃ降りの雨だ。車に乗り込むまでにびしょ濡れになったが気温が高かったので助かった。道路に出ると全ての信号が消えている。見ると町中停電だ。交差点ごとに注意して会場に向かう。感心したのはみんな落ち着いてスムーズに譲り合いながら運転している点だ。これがニューヨークだったら大騒ぎで怒鳴り合いになってるだろうに。大学もあの後停電したんだろうか?

              会場に着いた。このエリアも停電していた。しかし出演するバンドの連中はみんな来ていた。僕のソロの後2バンドが演奏する。こんな状態なのに時間になるとお客さんも来てくれて満席状態で演奏スタート。バッテリーを使って会場を少し照らしていたが、僕は電気使わないのでバッテリーがもったいないからと消してもらった。真っ暗な中での演奏。貴重な体験が出来て面白かった。他のバンドもバッテリーを使って無事終了。

              昨夜頭痛と嘔吐で体調の悪いブラッドに宿まで送ってもらう。ブラッドが心配だ。さらに悪くならなければいいが。

              停電で何も出来ないのでとりあえず寝る。稲毛のキャンディーで貰ったライト付きボールペンが大いに役立った。

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              ヨーロッパツアー2017秋
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                寒かったブリュッセルから暖かいマヨルカに到着。今日は移動日なのでのんびりです。

                | ツアー日記 | 01:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                KAZE 北米ツアー
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                  6月27日

                  藤井は7時、僕は8時に起きて朝食に。コーヒーとマフィンだけが無料で後のメニューに載っているいろんな食事は有料だった。朝食付きということだがほとんどの人がそれだけでは足らず、何かしら注文している。うまいやり方かも。マフィンはその場で作っているホームメイドで甘過ぎなくて良かった。

                  コーヒーを持ってプールサイドでゆっくりしているとピーターが起きて来て一緒にプールサイドでコーヒータイム。日陰にいると実に気持ちの良い気候で、気分は一瞬バケーション。11時前にホテルを出て空港へ。レンタカーの返却もスムースに終わりシャトルバスでターミナルに向かう。運転手のお姉さんが客に航空会社を聞いて、「エアーカナダはターミナル6ね」全部のお客さんにターミナルを教えている。全部頭に入っている。さすがプロ。

                  空港のセキュリティーチェックが以前より少し楽になって来てる気がする。ここロサンゼルス空港も靴を脱がなくて良くなったし、空港によってはパソコンを鞄から出さなくていい、コートも脱がなくていい、ベルトも取らなくていいって所がいくつか出て来ている。オーストラリアではペットボトルの水もOKだった。少しでも楽になると助かる。なにせ空港でのあの行列だけでもかなりのストレスなんだから。そういえば昔LAの空港で乗り継ぎするのに4時間あったのに危うく乗り遅れそうになったことがある。大行列の結果だ。最後は死にそうになりながら空港内を走った走った。

                  バンクーバーに到着してフェスティバルの車でホテルへ。荷物を部屋に置いて靴下を1足洗濯して夕食に出かける。藤井がホテルの受付でオススメのシーフードレストランを聞いて来たのでそこへ向かう。ダンジェネス蟹を注文したが外れ。かなりがっかり。これ冷凍したのをお湯で解凍したんじゃないですか?それをマーケットプライスはないでしょう。

                  食後明日の演奏会場であるIron Worksに歩いて行き、Naked Wolfというバンドを聴く。

                  会場に主催者のケンが来てるかと思って見回したが見当たらなかった。ホテルに歩いて戻り、シャワーを浴びて寝る。

                   

                  6月28日

                  7時に目が覚めたら藤井はもうパソコンで仕事していて「何時に起きたの?」と聞いたら「5時」昨日寝たのは2時頃だったのに。寝られないそうだ。飛行機や車ではずっと爆睡してるのに。だからとも言えるが。

                  藤井の虫刺されの跡がすごくなった。いくつかあった小さな水泡が一つになって直径1.5センチ、高さ1センチほどのでかい水泡になっている。写真には撮ったもののちょっと気持ち悪いと思う人が居そうなのでこのブログには載せられなかった。

                  近くのカフェで朝食しながらパソコンで仕事。部屋に戻り昼食に良さそうなところを検索。昨夜のシーフードがハズレだったので、今度は自分で探す。藤井が割と近くに美味しそうな日本食屋を見つけたので、ピーターとクリスチャンに一緒にどうかとメール。みんなでそのレストランに行き昼食。藤井が一生懸命探した甲斐あって美味しかった。

                  ホテルに戻って少し昼寝。起きたらパソコンで仕事。6時過ぎにフェスティバルの車が迎えに来て会場へ。サウンドチェックを終えみんなで夕食に。5分ほど歩くといろんなレストランがあった。結局肉料理屋さんに入る。肉と一緒にコーンを注文したら予想に反しクリーム和えでかなりヘビー。コールスローもイマイチだった。会場に戻ってボランティアのおばちゃんにコーヒーを入れてもらう。本番。毎回このフェスティバルはお客さんが素晴らしい。一生懸命聴いてくれるし、終わると大喜びしてくれる。ありがたい。アンコールで1曲やり終了。一度楽屋に戻りビールでお疲れさん。ステージに戻って楽器や小物を片付けていると藤井が「私の譜面が無い!」一緒にあちこち探しているとお客さんの一人がそばに来て、「譜面探してるんだろう?誰かが持って行くのを見たぞ」「まじっ?」誰が譜面なんか持って行くんだよ!たまたまツアー最終日だったから良かったが。そうこうしてると同じフェスに出ているドラムのジョン・ホーレンベックがきた。会場に着いたらちょうど演奏が終わったところだったそうだ。

                  今はモントリオールに引っ越して大学で教えている。Junk Boxというバンドで何枚かCDを出しているが素晴らしいドラマーだ。

                  ホテルに戻りピーターとクリスチャンと一緒に打ち上げがてら1杯飲みに行こうってことになり、荷物を部屋に置いてロビーに。結局ホテルのバーに行って軽く打ち上げ。今回ずっと運転してくれたお礼ってことでフランス組のもこちらが払う。1時頃部屋に戻りシャワーを浴びて明日の荷造りをして寝る。

                   

                  6月29日

                  藤井のでかい水泡が潰れた。ドラッグストアで買って来た大きなバンドエイドを貼っていたが、ステージで演奏中じゃなくて良かった。ピアノソロの途中お客さんの目が藤井に集まってる時に腕から水がポタッ、ポタッと垂れて来たら何事かと思うだろう。でもうまく潰れたみたいで皮がそのまま残っている。菌が入らないよう気をつければ大丈夫そう。

                  また近くのカフェで朝食がてらパソコンで仕事。部屋に戻って9時半にロビーへ。迎えの車が来たが相変わらずクリスチャンが一番最後。食事に行くときや、飲みに行くときはいつも一番に来るのに。

                  30分ほどで空港到着。フランス組と別れバッグを預ける。しかしこの空港(あるいはエアーカナダ)もどこに並んでいいのかさっぱりわからない。係のお姉ちゃんに「もうインターネットチェックインは済んでるがどこに並べばいいのか」と訊いたらこの列だと言うのでしばらく並んでいたが、どうもBag dropのみのカウンターはあちらの方の気がする。この列はチェックインをまだしていない人でしょう。係に聞こうとするがみんな誰かの相手をしていて捕まえられない。藤井がもう一度最初に聞いたお姉ちゃんに言いに行ったら、それはあっちの列だと言う。だからさっきチェックインはもうネットで済ましてあるって言っただろう!しょうがないからあちら側の列に移動する。その場にいる係全員すごく使えない。システムも悪いがもう少しできる人を使わないと客が大変迷惑する。列に並んでいた後ろの人とこの列で本当に大丈夫なのか話していたら、彼らのフライトはこちらより全然早く、時間が迫っている。順番を譲ってどこまで行くのかと訊いたら上海だと言う。藤井が「ええっ?上海?さっき上海行きの人いますかって係が呼んで回ってましたよ」「誰か捕まえて確認したほうがいいですよ」と言う。案の定別の場所に呼ばれすぐに荷物を預けていた。間に合うみたいで良かった。

                  こちらもしばらく並んで荷物を預けゲートに。ゲート前の椅子で待っていたら「大阪行きは2時間遅れます」とアナウンスがあった。ここに来て2時間遅れですかい?

                  仕方ないのでレストランを探して昼食にする。やっと搭乗開始。滑走路に向かう途中で止まって動かない。どうしたのかと思っていたらアナウンスでメカニカルトラブルを修理するから少しこのままで待ってくれとのこと。結局元の出発時間から5時間遅れて離陸。

                  最後の最後でまだ良かった。ツアーの途中だったら仕事に間に合わなくなるところだ。そういえば今回のツアー、何のトラブルもなくすごく順調だった。一つだけ有ったといえば虫に食われたぐらい。今は痒みもほぼなくなり、ひどくならなくて良かった。

                  お疲れ様でした。

                  | ツアー日記 | 10:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  北米ツアー
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                    6月20日

                    朝早くから藤井は起き出してパソコンで仕事をしている。僕は2時頃から少し起きていたが3時半頃からまたぐっすり寝た。結局8時過ぎに起きて朝食。

                    藤井は7時半に食べたらしい。B&Bの食堂にピーターとクリスチャンも起きてきてパンとフルーツとコーヒーをいただく。

                    部屋に戻りパソコンで仕事をし、昼食に出る。アジアレストランでコリアンバーベキュー丼を注文。藤井は鶏の唐揚げ丼。ウーン、不味くはないけど美味しくもない。藤井の方もライスにチキンフライが乗っているだけだった。ここはちょっとハズレ。後で聞いたらピーターとクリスチャンも同じ店に行ったそうだ。ラーメンを食べたらしいが割と美味しかったと言っていた。

                    2時から今夜の演奏会場Sala Rossaでリハーサルをさせてもらう。未だ慣れてない曲や藤井の新曲を音出し。なかなか難しい。2時間半ほどやってB&Bに戻る。藤井も僕もやたらに眠いので本番に備え少し眠ることにした。目覚ましをかけ昼寝。結局目覚ましが鳴る少し前に起き出して本番の用意をして出かける。

                    7時半から出演者全員で食事。カフェでエスプレッソを飲んで本番。色々ミスもあり、なかなかスリリングなステージだったが、お客さんや対バンのミュージシャンは皆喜んでくれたようだ。

                    対バンがまた面白かった。アラブ音楽を自分達流に料理していて荒削りなところもあり、素晴らしかった。

                    バーでビールやウイスキーを飲みながら歓談。対バンのドラムが今は亡きギターのケリー・チュルコと一緒に演奏したこともある人で、ケリーの話題で盛り上がる。ケリーはカナダでも一目置かれていて、多くのミュージシャンから尊敬されていたようだ。1時半にホテルに戻る。

                     

                    6月21日

                    今朝も藤井は一人早起きしてみんなが起きてきた時にはとっくに朝食を済ませていた。僕は朝食後また寝てしまった。ここ数年いくらでも眠れる時差ボケになってきて、体力的には助かるのだが、用事がはかどらなくて困る。モントリオール在住の評論家のマーク・シェナーが一緒にランチしようというので、彼がオススメのカフェに歩いて行く。ハミルトンで一緒だったベルリンのピアニスト、アキーム・カウフマンもバンドのメンバーと一緒に来た。彼らはまた別の場所に泊まっているそうで、今夜Sala Rossaとは別の会場で演奏する。

                    ホテルに戻ってまた眠る。今度は藤井も一緒だ。時々目を覚ましてメールをチェックしてまた眠る。

                    なんと今日は30年目の結婚記念日なので、何か美味しいものが食べたいってことになり、ネットでこの近くのレストランを検索。藤井は何と言ってもシーフードなので、色々探したらこのB&Bのすぐ近くに美味しそうなポルトガル料理屋が見つかった。今夜はそこで食べることにする。

                    7時半にピーターとクリスチャンも一緒にその店に。藤井はとにかくタコ。アペタイザーを3つ取ってシェアーすることにし、イカとチョリソを追加。ピーターは鴨のリゾット、クリスチャンはバイソンのステーキを注文。ワインで乾杯してそれぞれの料理を味見。どれも凄く美味しくて大満足。

                    食後Sala Rossaへ今夜のライブを聴きに行く。1セット目はトランペット、ピアノ、ドラムのトリオ。2セット目はやはりハミルトンで一緒だったトム・レイニー、イングリッド・ラブロック、アブ・バーズ、イグ・ヘンネマンのカルテット。2セット目の途中で藤井が「眠くて眠くてもう駄目」ということで申し訳ないが途中退場してホテルに戻る。明日の出発の用意をして目覚ましを6時半にセットして寝る。

                     

                    6月22日

                    藤井は3時頃起きてしまう。僕は途中何度か目が覚めたが5時くらいまで寝た。

                    B&Bのおばちゃんが7時前に朝食を用意してくれた。いつもは7時半からなのだが、出発時間を聞いて気を使ってくれた。

                    7時半に主催者が迎えに来てくれて空港へ。途中ラジオで「ミシガンの空港で起きた警官刺殺事件の犯人はモントリオールから来たと判明」というアナウンサーの声が聞こえて来て車の中の全員が「ゲゲッ、今モントリオールの空港に向かってるんですけど!」これは荷物検査やアメリカ入国審査(モントリオール空港で入国手続きをやってしまう)が厳しくなるかも。

                    予定の時間に空港到着。チェックインして手荷物検査。思ったほど厳しくない。むしろ緩めかも。いよいよ入国審査だ。藤井は2年半前にベルリンでパスポートを盗まれて以来アメリカ入国時に毎回別室に連れて行かれる。今回はESTAを更新したからもしかしたら大丈夫かも?と言っていたが、なんと何事もなく、むしろいつもよりずっとスムースに入国完了!オオッ遂に別室から解放された。めでたしめでたし。

                    定刻にシカゴに到着。おそらくホテルやその周りに食べるところが無いだろうから空港で昼食を済ませることにした。インフォメーションで訊いたらそこしか無いってことだったので、シャトルバスの乗り場へ行く途中のヒルトンホテルで食べる。僕はステーキサラダを食べたが肉がすごく美味しかった。

                    ホテルにチェックインしてキーを貰って部屋に入ろうとしたらそのキーが全く反応しない。おおっアメリカだ!受付のおばちゃんに来て貰って総合キーで開けてもらい部屋に入る。新しいキーを持ってくるようなことを言ってたがなかなか戻ってこないので二人とも寝てしまった。1時間ほどして起き出し、キーがどうなったのかフロントに聞きに行こうとして部屋を出る。なんとなく外から古いキーを差し込んでみたらしっかり反応するじゃないですか。訳がわからないけどまあいいかって事でまたウトウト。また1時間ほどで起き出し、ライブ予定の一斉メールを出す。最初は問題なく送信できたのに2通目からエラーが出て全く送れなくなった。ホテルのサーバーの問題だろう。何せ安ホテル。

                    藤井が水を買いにフロントのマシーンへ。何度やってもコインが戻って来てしまう。おおっアメリカだ!結局近くのガソリンスタンドまで行って買って来た。

                    夕方Uberで会場へ。時間があるので先に夕食にする。近くの中華料理屋に入るが、スパニッシュの経営だった。アメリカでは時々お目にかかる。

                    4人でそれぞれ好きなものを注文してシェアー。なんと出て来た料理はみんな同じだった。微妙にエビが入っていたり、人参の量が違ったり、ブロッコリーの量が違ったり。まあ結構美味しかったので良しとする。量がすごかったのでみんな腹一杯状態で会場に入る。ガランとしたスペースだがグランドピアノが2台あった。楽器をセッティングして少しリハーサルしていたら、お客さんが来始めたので終了。シカゴ在住の友人も何人かきてくれて話がはずむ。今日は2セット。1セット終わって客席にハミッド・ドレイクが居るのを発見。ハミルトンでの打ち上げの時に、「23日にシカゴでやるのか?多分行けると思う」という話をしていたが、超売れっ子で忙しい人だから本当に来るとは思っていなかった。いい人だ。昼間ここでリハーサルをやってたらしい。「今日はほとんどここに居るよ」と言って笑っていた。

                    終演後ミュージシャンでもある主催者と話していて、簡素だがいろんなことができそうなスペースを眺めながら、以前東京で実現しなかったスペースワンのことを思い出した。11月にガトー・リブレで来るのでまたよろしくと言って会場を出る。

                    またUberを呼んでホテルに戻り、日本から持ってきた「おかき」を食べて寝る。

                     

                    6月23日

                    7時前に起き、朝食を食べにホテルのロビーに行ったら、シリアルしかない。近くのダンキンドーナツに行くことにした。ベーグルとコーヒーのセットで朝食を済ませて部屋に戻り出かける準備。9時15分のシャトルバスで空港へ。セキュリティーを通過後フライトが1時間遅れと知る。ゲート近くのカフェで時間を潰す。実はこの日記のまさにこの部分を今書いているところだ。

                    ニューヨークのラガーディア空港に到着。レンタカーを借りブルックリンの会場Ibeamへ。ドアを開けてくれるという時間にはかなり早かったが一応行ってみたが、やはりドアは閉まっていたので、先に食事にする。すぐそばにあるオーガニックスーパーマーケットのホール・フーズに行って食べたが、ここの食べ物はみんな美味しい。僕は寿司を食べたが、その辺の寿司屋よりよほど美味しくて嬉しい。

                    7時過ぎたので会場に戻るとケビンが来ていて会場に入れた。録音をしてくれるおじさんも来ていてセッティングしている。早速こちらもセッティングしていたら一人、二人とお客さんが入って来たので、全員での音出しは無し。演奏前にCDが結構売れる。これで演奏後1枚も売れなかったらちょっと複雑な気分。8時半から本番。今日は長めの1セット。10時前に終了。懐かしい知り合いなどと話して、車でニューヘブン近くのミルフォードにある安いモーテルに向かう。今日はクリスチャンが運転。明日は11時からレコーディングなのでなるべく近くまで走って宿泊しようということになったのだ。ニューヨークのホテルはバカみたいに高くてとても泊まれないというのがもう一つの理由。渋滞もなく11時半頃到着。シャワーを浴びて寝る。

                     

                    6月24日

                    夜中の2時頃隣のドアがバタンバタンと大きな音を立てたのでなんとなく目が覚め「ああ、結構遅くにチェックインした人がいるな」と思っていたら男と女が怒鳴り合いを始めた。よく聞いていたらもう一人男がいるようだがその人はおとなしく控えめな声で時々参加しているが、あとの二人は真夜中だというのに大声で喧嘩している。こちらも眠いししばらくしたら収まるだろうと思ってウトウトしていたが2時間以上は喚き続けていた。これは普通の精神状態じゃない。もしかしてジャンキー?そのあとは僕は寝ていて気がつかなかったが藤井の話だと明け方は大笑いしていてまるでパーティーのようだったらしい。やっぱりジャンキー?しかし誰も文句を言いに来ないし、フロントもほったらかし。相手にしないほうが無難ってことだろうか。

                    8時頃朝食に行く。やはり安モーテルの象徴ワッフルマシーンがあった。今日はレコーディングなので何時に昼食が食べられるか判らないから頑張ってトーストと、そのワッフルを食べる。

                    10時半にモーテルを出て、11時にニューヘブンのスタジオに到着。いつも演奏するスタジオ兼会場のファイアーハウス12とは別のスタジオだ。スタジオと言ってもこちらは巨大な倉庫で、いろんな珍しい楽器が巨大なスペースにゴロゴロと置いてある。クリスチャンが楽器ミュージアムみたいと言っていた。その隅っこで録音。エンジニアのニックが「朝方の豪雨が止んでよかった。きつい雨だと天井の音がやばいんだよ」と言っていた。今は晴れ上がっている。良かった。

                    2時過ぎに休憩がてら昼食。近くのインド屋でテイクアウトしてスタジオで食べたが美味しかった。5時に全ての曲を撮り終える。リリースされたら聴いてみてください。かなり荒削りだけどこのバンドの熱い部分もかなり出ていると思う。

                    明日のフライトが早いので今日のうちに空港の近くニューアークまで移動。途中ニューヨーク郊外にある藤井が大好きなピザ屋『フランク・ぺぺ』に寄って夕食。アサリのピザとマルゲリータのラージを一つずつ。あとシーザーサラダを注文。昼が遅かったのでみんなそれほど空腹ではなかったがよく食べた。ほんの少ししか残らなかった。

                    マンハッタンの北端をかすめてニュージャージーに入る。ホテルに到着。ニューアークはあまり治安が良くないところが多いと知っていたがこの辺りも夜一人では歩きたくない雰囲気の所だ。その日のうちにピーターが空港まで行ってレンタカーを返すつもりだったが、シャトルバスがチェックインする前とチェックアウトした時の1回しか利用できないとのことなので、明日の朝みんなで空港までレンタカーに乗って行き返還することにした。ネットでホテルを検索時に空港送迎シャトルバスありと書いてあっても要注意。このラマダホテルはもう使わないようにしよう。

                    シャワーを浴びて寝るが、何故か1時間ごとに目が覚めてしまう。まあ明日は6時間のフライトだから飛行機で寝ればいいけど。

                     

                    6月25日

                    目覚ましを6時にセットしていたが結局その前に起き出して荷物の準備。チェックアウトして空港へ。レンタカーの戻しも凄くスムースに済み、ターミナルAでバッグを預け、セキュリティーチェック。ここではパソコンを鞄から出さなくていいし靴も脱がなくて大丈夫だった。空港によってチェックの仕方がまちまち。ゲート近くのカフェで朝食。シナモンレーズンベーグルと言ってるのにお兄ちゃんセサミベーグルを半分に切っている。「それ違うでしょう、シナモンレーズンベーグルを注文したんだ」と言うと、黙ってベーグルを取り替え半分に切り「トーストしますか?」マニュアルで決められたことしか言わない。隣の店でコーヒーを買うが不愛想なお姉ちゃん、コーヒーを出してきてカウンターに置くが、もう一人おばちゃんの客も先に待っていたのに何も言わないで置くからどっちのだか判らない。おばちゃんが取ろうとして初めて「ノー、ノー、あんたのじゃない。これはあんたのだ」と僕の方を見る。最初に僕の方を見て「あなたのです」とか、おばちゃんに「これは彼のです」とか言えば良いのに。アメリカ、特にニューヨークでこういうパンのために仕方なく嫌々働いてますって感じの店員をよく見かける。日本やヨーロッパではほとんど見かけないのだが。

                    定刻に出発しサンフランシスコに到着。またレンタカーを借りてバークレイに向かう。会場のメイベック・ホールに寄って、荷物をガレージに置かさせてもらう。車を空っぽにしてドラムセットを借りに行かなくちゃだからだ。このメイベック・ホールは個人の住宅で木造りの素晴らしいホールだ。ただドラムセットがないので、ベイエリア在住のドラマー、ジョーダン・グレンが貸してくれることになった。彼がリハーサルをやっていた所まで車で行き、ドラムセットを借りる。メイベック・ホールでは今日は昼間クラシックのコンサートをやっているので、終了までUCバークレー近くのカフェで時間を潰す。時間になったので会場に戻り、セッティング。受付をやってくれる本田素子さんも来てくれた。彼女は明日LAの仕事でお世話になるRoccoの奥さんで、素晴らしいピアニストでもある。7時から本番。

                    終演後みんなお腹が空いたのでどこかで食べてからホテルに向かうことにする。素子さんが行ったことがある韓国料理屋に案内してくれた。腹一杯食べてサンフランシスコとLAの中間にあるモーテルに向かう。2時間近く走って夜中の1時半頃到着。後席でウトウトしているとはいえ、やはり疲れてシャワーを浴びてすぐに寝てしまう。

                     

                    6月26日

                    11時にチェックアウトしてLAに向け出発。左足のアキレス腱のところがやたらに痒い。ボリボリ掻いていたら藤井も人差し指が痒いと言い出す。昔ニューヨークでひどい目にあったナンキン虫の事を思い出してゾッとする。もしかして昨日のモーテルでやられました?もうすぐあちこち痒くなりだすのではと戦々恐々。途中ランチ休憩でメキシカンを食べる。藤井はアボカドサラダ、僕はミックスファヒータ。美味しかったがまたしてもお腹いっぱい食べてしまう。

                    藤井が右の二の腕にやられた後を発見。どんどん痒くなって来てるそうだ。

                     

                    げええええっ、ナンキン虫じゃなければいいけど!

                    LAのホテルにチェックインして、会場であるBlue Whaleに向かう。セッティングを終え夕食に。藤井の希望で大黒屋に行くことにした。人気のラーメン屋でいつも大勢が順番を待っている店だ。今日は時間があるので多少待っても大丈夫と思っていたら、案の店の前には大勢の人が待っていた。名前を書きに行ったら9番目だった。進み具合によっては微妙な待ち時間になりそうだったが、いきなり何組も食べ終えて出て来たので、良かった。僕は冷やし中華を、後の3人はつけ麺を注文。人気の店だけあって美味しかった。しかし量が日本の1.5倍くらいあって、またもやお腹いっぱい。9時過ぎから本番。今日は2セットなので終わったら11時半を過ぎていた。サンフランシスコでは奥さんに、LAで本人にと凄くお世話になったRoccoにお礼を言ってホテルに戻る。明日はまたカナダだ。

                    | ツアー日記 | 17:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    KAZE 北米ツアー
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                      KAZE 北米ツアー   by 田村夏樹

                       

                      6月17日

                       

                      今日からまたツアーが始まる。約2週間北米をフランス人2人とのバンドKAZEでのツアーだ。

                      まず洗濯をし、朝食。10時過ぎに家を出れば良いので気が楽だ。荷物の確認やコンセント、水まわりなどをチェックしてバスで三宮へ。バスを乗り換え伊丹空港へ。空港で昼食を摂るがハンバーグがフワフワで肉の味がしない。ほとんどパン粉だけのハンバーグのようだ。ANAで羽田まで行くのだが、カウンターの案内が実に判りにくい。何処の列に並んだら良いのか?国際線乗り継ぎという看板が見えたのでその列にならんだが、藤井が係の人間に訊いたら、「こちらで荷物を機械に通してからまっすぐ進んでください」と言うのでその通りに移動し、カウンターへ。「お客様は羽田で乗り継ぎですからあちらの列に並んでください」と言う。最初に居た列じゃないか!その国際線乗り継ぎの看板の真下にいたお兄ちゃんのカウンターが空いたのでそちらに行ったら、「あっ、私国際線の受付はできないんです。隣のカウンターから3つが承ります。」「だってあなたは国際線乗り継ぎの看板の真下にいるじゃないですか」と言ったら、お兄ちゃん済みません、済みませんと言いながら看板を右にずらした。挙句に3つあるカウンターの右端が空いたので行こうとしたら、国内線の列に並んでいた人が先に来て始めてしまった。話が違うじゃないかと先ほどのお兄ちゃんに文句を言うと申し訳ありません、申し訳ありませんと言うだけでどうにかする様子はない。今日は時間に余裕があるからいいけど、急いでる時だったらストレス急上昇だ。荷物検査を通る時に「保安検査証」という紙を渡されるが、これなんの意味もないと思う。だって検査して金属探知機も通過した人間だけが中に入れるんだから。ゲートで飛行機に乗り込む前に又「ご搭乗案内」という紙を渡される。これも何の意味もない。搭乗券にその情報はすでに載っている。無駄なお金を使って、ゴミを増やしているだけ。客が何処に並んだらいいのか途方にくれていようが、すぐに何処かに捨てなくちゃいけない紙を渡されて困惑していても気がつかない。それでいて私たちは凄くきちんとやっていますという身勝手な傲慢さを感じるのは僕だけだろうか。

                       

                      無事トロントに到着。日本より蒸し暑い。外を歩いていると汗ばんでくる。

                      ホテルがシャトルバスのあるエアーポートホテルなので、もしかしたら周りにカフェやレストランが何もない場合を考えて、朝食用のパンを空港で買うことにした。全く待たずにシャトルバスに乗れた。ホテルに着いて見たら周りに色々レストランがある。ホテルの中にもスターバックス、日本食レストラン、中華レストランなどが入っている。部屋に荷物を置いて、夕食に出かけることにした。一応ホテル内のレストランをチェックして、外に出てみる。僕がお寿司気分だったので、2つあった寿司レストランの「MAKIMONO」という店に行く。中に入るとかなり大きな店で、お客さんがいっぱい居て、ほぼ満席状態。日本ではなかなかお目にかかれない珍しい寿司が目白押し。ダイナマイトロールとサーモンアヴォカドロールを注文。具は美味しかったが、シャリに酢が効いてない。これじゃおにぎりですよ。

                      部屋に戻ってシャワーを浴び、明日の準備をして早めに寝るが、二人とも足がつって起き出す。長い時間飛行機に乗ると結構な確率で足がつる。バンテリンを塗ってふくらはぎをマッサージして又寝る。

                      藤井はオーケストラを指揮するとすごく足がつるそうだ。かなり力が入ってるってことだ。

                       

                      6月18日

                      空港で買って来たクロワッサンとマフィンで朝食。部屋に用意してあるコーヒーを入れるが美味しくない。そういえばオーストラリアは何処行ってもコーヒーが美味しかった。コーヒー好きの僕としては嬉しい所だ。

                      午前中パソコンで仕事をし、12時にホテルをチェックアウト。荷物を預けて昼食に行く。ピーターとクリスチャンがモントリオールから車で来て僕たちをピックアップしてくれるのが2時の予定だ。彼らは2日前からカナダに来て居て、KAZEとは別の仕事を済ませている。昨日行った「MAKIMONO」の向かいにあるダイナーでハンバーガを食べる。日曜日ということもあって家族ずれで賑わっている。美味しかったが結構値段が高くてびっくり。オーストラリアですか?

                      ホテルに戻ってロビーで待機。2時過ぎにピーターたちが到着。途中少し混んでいてちょっとおくれたそうだ。荷物を積み込みハミルトンに向かう。1時間弱で到着。今夜の演奏場所では無い所で今日はセッションをやっている。いろんな組み合わせで、15分くらいのセッションをやっていたが、知り合いがたくさんいる。中谷達也くん、トム・レイニー、ネイト・ウーリー、ハミッド・ドレイク、ウイリアム・パーカー、ケント・ケスラー等々。彼らのセッションを半分ウトウトしながら(時差ボケです)聴かせてもらう。終了後夜の会場に行き、荷物を置いて近くのレストランに夕食に行く。主催者のオススメの店に入ると、ラーメンとかお好み焼きがあった。面白いからお好み焼きを注文。結構いけるじゃないですか。

                      会場に戻り、僕たちの前の地元ミュージシャングループの演奏を聴く。申し訳ないが半分以上寝させていただいた。彼らの演奏が終了し、主催者と一緒にステージセッティング。こじんまりした手作りのフェスティバルだがアットホームでリラックスした雰囲気が素晴らしく、とても気分の良いフェスティバルだ。

                      ケースから楽器を出して1フレーズ音出ししてステージへ。家を出てから3日近く吹いてないが、海外ツアーの初日は大体こんな状態。1セットだからまあ大丈夫だろう。ステージが暑くて全員大汗かきながらの演奏。大勢のお客さんやミュージシャンが素晴らしかったと言ってくれ、CDLPもたくさん売れて良かった。次のバンド(ケン・バンダーマーク、ケント・ケスラー、ハミッド・ドレイク)を聴いて、一旦今夜宿泊する家にギターのジョー・モリスの車に(ピーターとクリスチャンは別の家に泊まる)乗せて行ってもらう。ジョーも同じ家に泊まっている。明るくて自然でとても感じの良い、主催者の奥さんがシーツを持って来てくれたがサイズが合わない。昨夜ウイリアム・パーカーが使ったシーツを洗濯する。主催者の家で打ち上げがあるので行かなくちゃだが、洗濯が終わったら乾燥機に入れないといけないのでどうしようかと言ってたら、ジョー・モリスが「僕は打ち上げ行かないから乾燥機に入れといてやるよ」と言ってくれた。

                      主催者の家の裏庭にミュージシャンとスタッフが集まり、テーブルを囲んで打ち上げ。とても和やかで楽しい時間だった。1時半にピーターが家まで送ってくれた。ジョーはもう寝ているので静かに部屋に入る。彼が乾燥機に入れておいてくれたシーツを音を立てないように取り出してセッティング。2時に寝る。

                       

                      6月19日

                       

                      今日は移動日。朝11時にピーターたちがピックアップしてくれて出発。ちょうどトム・レイニーたちも出発する所だった。気がつかなかったが彼らも同じ家の2階に泊まっていたようだ。ハミルトンからモントリオールまで車で6時間の旅。と言っても僕と藤井は後ろの席でほとんど寝てるだけ。ピーターが一人で運転。クリスチャンは助手席でずっと携帯で何かやっている。車でも飛行機でも藤井の移動中の眠り方はすごい。2時間走って休憩の時、目を覚ました藤井が「えっ、どれぐらい走ったの?まだ2、3分しか経ってないと思うけど?」

                      これが元気の秘訣ですね。

                      無事モントリオールに到着。しかし6時間代わり映えのしない景色がずっと続いた。ナビを見ていると可笑しい。画面の真ん中に1本の青い線があるだけで他は真っ白。たまに川や池があるが、ほとんどは青い線のみ。カナダ広大です。

                      Casa del Popoloの3階のいつも宿泊するところが空いてないということで、近くのB&Bに移動。なかなか快適なB&Bだ。部屋に荷物を運び込んで夕食。すぐ近くのカナダ風アジアレストランへ。飲茶のダンプリングやパッタイなどをみんなでシェアー。なかなか美味しかった。食後明日演奏する会場Sala Rossaに行ってみる。アフリカの民族音楽のバンドが出演していたがSold outの紙が貼ってある。一応中に入ったみたらドアのところまで人がいっぱい。ステージも覗けるし音も聴けるが、数分ドアの外で聴いて、宿に戻ることにした。ピーターとクリスチャンはまだ飲み足りないらしく、これからどこかのBarに行くそうだが年寄り2人は部屋に戻る。バスタブにお湯をためて浸かり、寝る。

                       

                      | ツアー日記 | 00:34 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |